The previous night of the world revolution5~R.D.~

「…!アイズ!」

慌てて拳銃を降ろし、アイズに駆け寄った。

「アイズ!しっかりしろ、アイズ!」

「…」

血溜まりに横たわるアイズの身体を抱き上げる。

すると、傷口からボタボタと血が滴り落ちた。

それを見て、俺は頭にカッと血が上った。

アイズを…俺達のアイズを、こんな目に遭わせて。

アイズは、普段は目立たない裏方仕事が多くて、アイズ自身も、自分の功績や職務を自慢げに口にするタイプではない。

その為、敵味方問わず軽んじられることもある。

でも、俺達は知っている。

アイズレンシアという存在が、どれほど俺達の支えになっているか。

いつだって、後方でアイズがどっしりと構えていてくれるから、俺達は何の憂いもなく前線に出られるのだ。

地味で目立たなくて、でも誰よりも強く『青薔薇連合会』を支える柱。

それが、アイズレンシア・ルーレヴァンツァという存在だ。

俺達幹部組のリーダーを、あいつらはこんな風に…!

「しっかりしろ、アイズ…!」

反応のないアイズに、思わず強く揺さぶりそうになったところを、ルリシヤに止められた。

「ルルシー先輩、周囲を警戒してくれ。まだ地下室に誰か残ってる可能性がある」

周囲の警戒だと?そんな悠長な。

「でも、アイズが…!」

「俺が看るから。ルルシー先輩は周囲の警戒を」

「!」

ルリシヤの冷静さに、またしても助けられた。