The previous night of the world revolution5~R.D.~

ルレイアは、ルリシヤが入った棺桶に蓋をし。

堅そうな南京錠で、カチン、と鍵をした。

そして。

「んじゃ、刺しまーす!」

玩具じゃない、本物のナイフを。

ルリシヤの入った棺桶の中に、ぐさぐさ刺し込んでいった。

お前、本当に容赦ないな。

一歩間違えば、死者が出るぞ。

「やべぇ!死ぬ!ルリ公が死ぬ!ルル公!何とかしねぇと!」

アリューシャ大パニック。

ほ、本当に死ぬぞ?

大丈夫なんだよな?大丈夫…なんだよな?

棺桶の中からは、何も聞こえない。

悲鳴も、助けを求める声も。

俺は棺桶の隙間から、今にも血が染み出てくるのではないかと、気が気ではなかった。

しかし。

いきなり、背後からバーンと大きな音がして、俺達はびっくりして振り返った。

俺達の背後、棺桶とは正反対の位置にある、会議室の掃除用ロッカー。

そのロッカーの中から、マントを着たルリシヤが、颯爽と現れた。

…マジ?

「うぉぉぉぉ!ルリ公生きてたぁぁぁすげぇぇぇ!」

アリューシャ、歓喜。

一体いつの間に、棺桶からワープしたんだ。

ルリシヤ、お前もしかして二人いる?

「これぞ、ルリシヤマジックだ。楽しんでもらえただろうか?」

楽しんだって言うか、心臓がもげそうになったよ。

「さすが、やりますねぇルリシヤ」

「あれ、極めたら面白そうですね」

おい、ルレイアとルーチェス。変態二人組。

真似をするなよ。

「やっべぇぇぇ!超かっけぇぇ!マジシャンだ!マジシャンだぜモノホンの!やべぇぇぇ!」

シュノより、アリューシャの方が楽しんでるな。

以上、ルリシヤのマジックショーでした。

もう、お前が優勝で良いと思うよ。