アシュトーリアさんが、自分の部屋に帰ってから。
一時間ほどたった頃。
「ただいま~」
ルレイアが、俺の執務室に帰ってきた。
…何で、人の部屋に帰ってきておいて、ただいまなんだよ。
お邪魔しますだろ。
まぁ良い。今はそれよりも。
「いやぁ大変でしたよ。この女は元々俺のものなんだから、あんた達が争っても意味がないって、あんなに丁寧に説明したのに、むしろ逆ギレしてくるんですよ?」
そりゃそうだろうよ。
こいつ、案の定喧嘩の火に油を注いでやがる。
「仕方ないから、平和的に解決しようと思って、やるならやってやろうか、って鎌をちらつかせたら、大人しく引き下がってくれました」
「…」
「いやぁ、穏便に喧嘩を収められて良かったです」
…鎌で脅すことの、何処が穏便なんだ?
と、思っていると。
「おせぇぞルレ公!何処で油売ってたんだ!」
怒るアリューシャ。
「え。どうしたんですか?」
「おめーの力が必要なんだよ!」
「俺の力が?魅力と火力と精力、どれを貸しましょうか」
確かにお前は、どの力も持ち合わせてるな。
でも、そうじゃないんだよ。
ふざけてる場合じゃないから。
「と言うか、シュノさんはどうしたんですか?最近ここに来てませんよね」
あ、こちらが言うまでもなく気づいた。
「そのシュノの話なんだよ。さっきアシュトーリアさんが君を訪ねてきてね」
アイズが説明した。
「あぁ…。シュノさん、最近元気ないですからね、その話ですか」
やっぱり、ルレイアも気づいてたんだな。
気づいていながら、様子見していたのか…。
「その通り。アシュトーリアさんが聞いても、何も答えてくれないらしい」
「こうなったら、シュノ先輩の鉄壁の要塞を崩せるのは、ルレイア先輩しかいないという結論だ」
「頼りにされてますねぇ、さすがルレイア師匠」
…こういうときは頼りになるよな。本当。
普段は、ふざけてるだけなんだけど…。
しかし。
俺は、失念していた。
「分かりました。じゃ、早速ベッドに誘ってきます」
ルレイアが、こういう奴だったということを。
「ちょ、待て。ちょっと待て!」
俺は、今にも駆け出そうとしていくルレイアの腕を、がっしりと掴んで引き留めた。
危ないところだった。
「何するんですかルルシー。俺は、シュノさんを救わないといけないんです」
「その心意気は買うが!でもそうじゃないだろ!」
何でお前は、すぐそっちの発想に行き着くんだ。
そうだな。お前はそういう奴だった。
忘れてた俺が悪い。
「他の方法にしろ、他の方法に!」
「え。何で?女性を慰めるには、ベッドで優しく抱くのが一番ですよ?経験則ですから、これ」
お前が言うと、説得力が段違いだな。
しかも。
「成程。それは良いことを聞きました。女性を慰めるにはベッドに…」
ルーチェスが、余計なことを学んでいる。
こういうところまで似なくて良い。
皆本気にするなよ。ルレイアの言ってることは嘘だからな。
誰がベッドで慰めてこいと言った。
慰めるにしても、やり方ってもんがあるだろうが。
「駄目だ!もっと健全な方法にしろ」
「健全…?」
「全年齢版の慰め方にしろ!」
「全年齢…!?」
そんな、青天の霹靂みたいな顔をするな。
「ルルシー…。あなた、なんという難題を…」
「…」
「健全な慰め方ですか…。うーん、難しい…」
…なぁ。
むしろ、R18の慰め方の方が難しいんじゃないかと思うのは、俺だけか?
一時間ほどたった頃。
「ただいま~」
ルレイアが、俺の執務室に帰ってきた。
…何で、人の部屋に帰ってきておいて、ただいまなんだよ。
お邪魔しますだろ。
まぁ良い。今はそれよりも。
「いやぁ大変でしたよ。この女は元々俺のものなんだから、あんた達が争っても意味がないって、あんなに丁寧に説明したのに、むしろ逆ギレしてくるんですよ?」
そりゃそうだろうよ。
こいつ、案の定喧嘩の火に油を注いでやがる。
「仕方ないから、平和的に解決しようと思って、やるならやってやろうか、って鎌をちらつかせたら、大人しく引き下がってくれました」
「…」
「いやぁ、穏便に喧嘩を収められて良かったです」
…鎌で脅すことの、何処が穏便なんだ?
と、思っていると。
「おせぇぞルレ公!何処で油売ってたんだ!」
怒るアリューシャ。
「え。どうしたんですか?」
「おめーの力が必要なんだよ!」
「俺の力が?魅力と火力と精力、どれを貸しましょうか」
確かにお前は、どの力も持ち合わせてるな。
でも、そうじゃないんだよ。
ふざけてる場合じゃないから。
「と言うか、シュノさんはどうしたんですか?最近ここに来てませんよね」
あ、こちらが言うまでもなく気づいた。
「そのシュノの話なんだよ。さっきアシュトーリアさんが君を訪ねてきてね」
アイズが説明した。
「あぁ…。シュノさん、最近元気ないですからね、その話ですか」
やっぱり、ルレイアも気づいてたんだな。
気づいていながら、様子見していたのか…。
「その通り。アシュトーリアさんが聞いても、何も答えてくれないらしい」
「こうなったら、シュノ先輩の鉄壁の要塞を崩せるのは、ルレイア先輩しかいないという結論だ」
「頼りにされてますねぇ、さすがルレイア師匠」
…こういうときは頼りになるよな。本当。
普段は、ふざけてるだけなんだけど…。
しかし。
俺は、失念していた。
「分かりました。じゃ、早速ベッドに誘ってきます」
ルレイアが、こういう奴だったということを。
「ちょ、待て。ちょっと待て!」
俺は、今にも駆け出そうとしていくルレイアの腕を、がっしりと掴んで引き留めた。
危ないところだった。
「何するんですかルルシー。俺は、シュノさんを救わないといけないんです」
「その心意気は買うが!でもそうじゃないだろ!」
何でお前は、すぐそっちの発想に行き着くんだ。
そうだな。お前はそういう奴だった。
忘れてた俺が悪い。
「他の方法にしろ、他の方法に!」
「え。何で?女性を慰めるには、ベッドで優しく抱くのが一番ですよ?経験則ですから、これ」
お前が言うと、説得力が段違いだな。
しかも。
「成程。それは良いことを聞きました。女性を慰めるにはベッドに…」
ルーチェスが、余計なことを学んでいる。
こういうところまで似なくて良い。
皆本気にするなよ。ルレイアの言ってることは嘘だからな。
誰がベッドで慰めてこいと言った。
慰めるにしても、やり方ってもんがあるだろうが。
「駄目だ!もっと健全な方法にしろ」
「健全…?」
「全年齢版の慰め方にしろ!」
「全年齢…!?」
そんな、青天の霹靂みたいな顔をするな。
「ルルシー…。あなた、なんという難題を…」
「…」
「健全な慰め方ですか…。うーん、難しい…」
…なぁ。
むしろ、R18の慰め方の方が難しいんじゃないかと思うのは、俺だけか?


