The previous night of the world revolution5~R.D.~

…まぁ、良いよお前らは。

ちゃんとドアから入ってくるからな。

もう、ちゃんとドアから入ってきてくれるのなら、何でも良いよ。

いきなり現れるの、マジで心臓に悪いからやめてくれ。

「あれっ?ルル公!ルレ公どうした?」

「本当だ。ルレイアいないね」

「…自分の店に行ってる…」

今頃、店に辿り着いた頃だろうか?

ちゃんと穏便に、平和的に仲裁していれば良いのだが。

あいつ、人様に喧嘩売る天才だからな。

更に炎上させてる可能性が大。

「なぁんだいねぇのか。つまんね。ルレ公がいないんじゃ、昼寝のし甲斐がねぇぜ!」

昼寝のし甲斐って何だよ。

ルレイアがいようがいまいが、お前、いつも関係なく昼寝してるじゃん。

すると。

「元気出して、アリューシャ。ほら、紙芝居読んであげようか」

「マジで!?聞くー」

アイズ。お前はアリューシャに甘過ぎだ。

何で紙芝居を持ち歩いてるんだよ。

あぁ、頭痛が更に酷くなっていく…。

…ん?

よく見たら、ルレイア以外にも、足りないものが…。

すると、そこに。

こんこん、と俺の執務室の扉をノックする者が現れた。

「おっ、客だぞルル公。誰か来たぞ」

「知らねぇよ、もう…。頭痛いんだから後にしてくれよ…」

俺は、こいつらの面倒を見るので精一杯なんだ。

しかし。

「お邪魔するわね~、ルルシー」

「あっ…。アシュトーリアさん!?」

俺の部屋を訪ねてきたのは、他でもない俺達の上司。

『青薔薇連合会』首領、アシュトーリア・ヴァルレンシーその人であった。