…何故、そんな心配そうな顔を。
「…気に入りませんでした?やっぱり一軒家の方が良いです?」
「ううん!そうじゃなくて…。これだけ良い部屋だと、家賃とか…高くない?」
…家賃…。
ホテル代みたいなもんか。
「私も働くつもりだけど…。今のお店は辞めるよ?水商売以外で…。だけど、私学歴ないし…。多分、スーパーのレジとか、飲食店のアルバイトくらいしか雇ってもらえないだろうから…」
「え?いや、別に働かなくて良いですよ。働きたいなら、それはそれで良いですけど」
「働かなくて…。って、ルーチェス君、今まではお客さんだったから、聞いたことなかったけど…。何のお仕事してたの?」
「何もしてませんでしたよ?」
「無職!?」
「えぇ、無職です」
「…」
…何?この沈黙。
セカイさんが物凄く驚いてるのは分かる。
「…あっ、もしかして実家が物凄くお金持ち、とか…」
「あぁ、実家は金持ちですよ」
王家だからね。
「成程、そういうこと…。分かった。でも、ルーチェス君。結婚したからには、二人で自立しようよ。実家に援助してもらうんじゃなくて…」
「実家は援助してくれないですよ。絶縁してきたので」
「…」
「絶縁を条件に、セカイさんと結婚したので」
「…」
「…大丈夫ですか?」
セカイさん、なんかクラクラしてる。
どうしよう。早速夫婦の危機?
「…ルーチェス君。私、君についていけなくなりそうだよ…」
「え。それは困ります。折角結婚したのに」
「今も無職ってこと?」
「いいえ。さっき就職してきました」
「何の仕事?」
「マフィアの特務諜報員です」
「…」
「…大丈夫ですか?」
「…私の頭が、キャパオーバーしそうだよ…」
それは大変だ。
新婚生活の危機。
「救急車呼びます?」
「その前に、ルーチェス君の人生歴聞かせて。もうそこから始めよう。でなきゃ、私話についていけない」
「成程。僕が生まれてから今に至るまでのことを、セカイさんに説明すれば良いんですね?」
「そういうこと」
セカイさんは、僕に人生歴教えてくれたもんな。
僕も教えないと。
「じゃあ話していくんで、気になるところがあったら、突っ込んで聞いてください」
「分かった」
「えーっと…まず、ルティス歴某年、ベルガモット王家第三子、ルーチェス・ジュリアナ・ベルガモットとして誕生」
「はい!そこ突っ込み!」
えっ。もう?
「…気に入りませんでした?やっぱり一軒家の方が良いです?」
「ううん!そうじゃなくて…。これだけ良い部屋だと、家賃とか…高くない?」
…家賃…。
ホテル代みたいなもんか。
「私も働くつもりだけど…。今のお店は辞めるよ?水商売以外で…。だけど、私学歴ないし…。多分、スーパーのレジとか、飲食店のアルバイトくらいしか雇ってもらえないだろうから…」
「え?いや、別に働かなくて良いですよ。働きたいなら、それはそれで良いですけど」
「働かなくて…。って、ルーチェス君、今まではお客さんだったから、聞いたことなかったけど…。何のお仕事してたの?」
「何もしてませんでしたよ?」
「無職!?」
「えぇ、無職です」
「…」
…何?この沈黙。
セカイさんが物凄く驚いてるのは分かる。
「…あっ、もしかして実家が物凄くお金持ち、とか…」
「あぁ、実家は金持ちですよ」
王家だからね。
「成程、そういうこと…。分かった。でも、ルーチェス君。結婚したからには、二人で自立しようよ。実家に援助してもらうんじゃなくて…」
「実家は援助してくれないですよ。絶縁してきたので」
「…」
「絶縁を条件に、セカイさんと結婚したので」
「…」
「…大丈夫ですか?」
セカイさん、なんかクラクラしてる。
どうしよう。早速夫婦の危機?
「…ルーチェス君。私、君についていけなくなりそうだよ…」
「え。それは困ります。折角結婚したのに」
「今も無職ってこと?」
「いいえ。さっき就職してきました」
「何の仕事?」
「マフィアの特務諜報員です」
「…」
「…大丈夫ですか?」
「…私の頭が、キャパオーバーしそうだよ…」
それは大変だ。
新婚生活の危機。
「救急車呼びます?」
「その前に、ルーチェス君の人生歴聞かせて。もうそこから始めよう。でなきゃ、私話についていけない」
「成程。僕が生まれてから今に至るまでのことを、セカイさんに説明すれば良いんですね?」
「そういうこと」
セカイさんは、僕に人生歴教えてくれたもんな。
僕も教えないと。
「じゃあ話していくんで、気になるところがあったら、突っ込んで聞いてください」
「分かった」
「えーっと…まず、ルティス歴某年、ベルガモット王家第三子、ルーチェス・ジュリアナ・ベルガモットとして誕生」
「はい!そこ突っ込み!」
えっ。もう?


