…数時間後。
「…こうしてあなたと一緒に役所に行けることが、僕の人生で一番幸せな瞬間になるとは…。全く、人生って分からないものですね」
「本当…。私も、人生で誰かとこうして、結婚することになるとは思ってなかったな。ましてや、自分の一番好きな人と」
「そうですか。僕ら、似た者夫婦なんですかね」
「ふふ。似た者夫婦なのかもね」
何の為に、二人で役所に行ったのか。
そんなの、言わずとも知れている。
婚姻届を、出しに行く為である。
そう、婚姻届。
僕とセカイさんは、あらゆるしがらみを、力業で乗り越え。
こうして、無事に夫婦となった次第である。
既婚者だよ、僕。
凄いと思わないか。
師匠より先に結婚しちゃったよ。許されるのかな倫理的に。
まぁ、もう婚姻届出しちゃったので、今更である。
何なら、離婚届不受理申出も一緒に出しておこうか?
「それで、ルーチェス君。住む場所だけど…」
「あぁ。それならもう決めてあります。済みません、勝手に決めちゃって」
「あ、決まってるの?別に良いよ、何処でも」
僕もまだ、内装とか間取りとか見てないんだけど。
もしセカイさんが気に入らないようなら、すぐ引っ越そう。
「早速行きましょうか、新居…。えぇと、ルレイア師匠から送られてきた住所によると…」
『青薔薇連合会君』本部から、車で10分程度のマンションらしい。
割と良い立地である。
僕、マンションって住んだことないんだけど。どんな感じなんだろう。
そもそも、王宮以外の場所に住んでたことがないんだけどね。
「予想以上に狭かったりとかしたら、ごめんなさい」
「良いよ。私、これまでワンルームのアパートで暮らしてたんだもん。余裕だよ」
頼もしい。
役所から、バスに乗って十数分。
目指すマンションが見えてきた。
「あぁ…あれですね」
「えっ…。あんな高そうなマンションなの?」
「確かに、王宮よりは背が高いですね」
「王宮って、君…。あのね、建物の高さのことじゃなくて…」
?
まぁ、とりあえず入ってみよう。
マンションのエントランスに入り、エレベーターに乗り込む。
えぇと、確か…何階だったっけ。
「凄く高い部屋なんだね…」
「そうですか?」
「私、こんな立派なマンションに入るの初めて」
…そんなに立派かな?
帝都にある一流ホテルに比べると、全然。
エレベーターが到着してから、僕達の住まいとなる部屋に向かって歩き出す。
「あ、この部屋ですね」
事前にもらっていたカードキーで、部屋の鍵を開ける。
さて、新居とご対面。
「うわぁ…」
セカイさん、感嘆。
靴を脱いで、中に入ってみる。
…へぇ…。
「嘘、すごっ…。家具とか、全部揃ってる。あっ…キッチン広い!リビングも…。嘘、浴室乾燥機まである!」
浴室乾燥機って、何だ。
それにしても、ホテルみたいな部屋だな。
こんなもんなんだろうか?一般家庭の住み処って。
僕がかつて住んでいた部屋と比べると、断然狭いけれど。
でも、その分めちゃくちゃ掃除が楽なので、アリだな。
良いんだよ。部屋の中でバスケットボールする必要なんてないんだから。
「部屋数も多いね…。凄く綺麗だし、広いし…」
「そうですか?」
「でも…大丈夫なの?」
何故か、セカイさんは心配そうな顔であった。
「…こうしてあなたと一緒に役所に行けることが、僕の人生で一番幸せな瞬間になるとは…。全く、人生って分からないものですね」
「本当…。私も、人生で誰かとこうして、結婚することになるとは思ってなかったな。ましてや、自分の一番好きな人と」
「そうですか。僕ら、似た者夫婦なんですかね」
「ふふ。似た者夫婦なのかもね」
何の為に、二人で役所に行ったのか。
そんなの、言わずとも知れている。
婚姻届を、出しに行く為である。
そう、婚姻届。
僕とセカイさんは、あらゆるしがらみを、力業で乗り越え。
こうして、無事に夫婦となった次第である。
既婚者だよ、僕。
凄いと思わないか。
師匠より先に結婚しちゃったよ。許されるのかな倫理的に。
まぁ、もう婚姻届出しちゃったので、今更である。
何なら、離婚届不受理申出も一緒に出しておこうか?
「それで、ルーチェス君。住む場所だけど…」
「あぁ。それならもう決めてあります。済みません、勝手に決めちゃって」
「あ、決まってるの?別に良いよ、何処でも」
僕もまだ、内装とか間取りとか見てないんだけど。
もしセカイさんが気に入らないようなら、すぐ引っ越そう。
「早速行きましょうか、新居…。えぇと、ルレイア師匠から送られてきた住所によると…」
『青薔薇連合会君』本部から、車で10分程度のマンションらしい。
割と良い立地である。
僕、マンションって住んだことないんだけど。どんな感じなんだろう。
そもそも、王宮以外の場所に住んでたことがないんだけどね。
「予想以上に狭かったりとかしたら、ごめんなさい」
「良いよ。私、これまでワンルームのアパートで暮らしてたんだもん。余裕だよ」
頼もしい。
役所から、バスに乗って十数分。
目指すマンションが見えてきた。
「あぁ…あれですね」
「えっ…。あんな高そうなマンションなの?」
「確かに、王宮よりは背が高いですね」
「王宮って、君…。あのね、建物の高さのことじゃなくて…」
?
まぁ、とりあえず入ってみよう。
マンションのエントランスに入り、エレベーターに乗り込む。
えぇと、確か…何階だったっけ。
「凄く高い部屋なんだね…」
「そうですか?」
「私、こんな立派なマンションに入るの初めて」
…そんなに立派かな?
帝都にある一流ホテルに比べると、全然。
エレベーターが到着してから、僕達の住まいとなる部屋に向かって歩き出す。
「あ、この部屋ですね」
事前にもらっていたカードキーで、部屋の鍵を開ける。
さて、新居とご対面。
「うわぁ…」
セカイさん、感嘆。
靴を脱いで、中に入ってみる。
…へぇ…。
「嘘、すごっ…。家具とか、全部揃ってる。あっ…キッチン広い!リビングも…。嘘、浴室乾燥機まである!」
浴室乾燥機って、何だ。
それにしても、ホテルみたいな部屋だな。
こんなもんなんだろうか?一般家庭の住み処って。
僕がかつて住んでいた部屋と比べると、断然狭いけれど。
でも、その分めちゃくちゃ掃除が楽なので、アリだな。
良いんだよ。部屋の中でバスケットボールする必要なんてないんだから。
「部屋数も多いね…。凄く綺麗だし、広いし…」
「そうですか?」
「でも…大丈夫なの?」
何故か、セカイさんは心配そうな顔であった。


