「えーっと、これはもう要らない…。こっちは…うん、要らないですね」
要らない本を、ドサドサ、と重ねていく。
「こっちは…あぁ、これはまだ要る…」
要る本もまとめて、ドサドサ、と重ねていく。
すると。
「殿下、そろそろ午後のお茶を…。…!?」
そこに、またしてもタイミング悪く。
レスリーが、部屋に入ってきた。
気にせず続けよう。
「で、殿下!?何をしていらっしゃるのですか」
「要らない本の整理を。今流行りの、断捨離、って奴です」
「だんしゃ…。そ、そのようなこと、殿下がなさることではありません。使用人に任せて頂ければ…」
「人にやってもらうんじゃ、意味がないじゃないですか。自分でやることにこそ意義があるんです」
話しながらも、断捨離は続行中。
うん、こっちはもう良いや。
こっちの本はまだ要る。
「殿下…!一体どうなされたのですか。最近様子がおかし、は!?」
お菓子?
「何ですか?」
「な…何ですかはこちらの台詞です!何ですかこの本はっ!?」
レスリーは、積み上げられた本の一冊を見て、顔を真っ赤にしていた。
…は?
何かと思って見てみれば。
あぁ…。
「イケメン獣医師と、若手研修医のBLコミックですね」
「び、びーえる…?」
「見ての通り、衆道本です」
「…!!」
表紙には、獣医師と言うだけあって、獣のように絡み合い、あらぬところを合体させている男二人。
もう、言わずもがな、誰が見ても分かる、見事なBL本だ。
「な、何でこんなものを…」
「いや、発想は悪くないと思うんですが、プレイがアブノーマル過ぎて、むしろ萎えると言うか…。獣姦っていうのがいまいち好きじゃな、」
「そういうことは聞いておりませんっ!」
レスリーも獣姦は萌えないか。
俺も萌えない。
なんか…好みが分かれるプレイだよな。
好きな人には堪らないんだろうけど…。
「ちなみにその下は、女子高生を輪姦するエロ本なんですけど、ちょっと描写がエグいんで萌えなくて…。その下はロリ系で、小学校低学年の女の子が担任の先生と××する話なんですけど、さすがに小学校低学年の女児が××するっていうのは、現実的じゃないなと思って」
せめて第二次性徴は迎えてないと、なぁ?
これはこれで、好きな人には堪らないんだろうけど…。俺は萌えないって言うか…。
レスリーは、そのあまりの下品さに、わなわなと震えていた。
「だからこれらはもう処分して、まだ萌えるものだけを残して片付けようかと」
「で…殿下!次期国王たる方が、そのようないかがわしい本を持っていてはなりません!すぐ処分してください!」
「だから、処分するって言ったじゃないですか」
話聞いてました?ちゃんと。
「全部です、全部!全て!まとめて!」
「全部?全部は嫌ですよ。こっちはまだ萌えますから。特にこの、天然系責めとヤンデレ系受けのBLコミックなんて最高に、」
「いけません!全て処分です!」
何だと?
普段は女性に興味なさそうなのに、いざ受けを前にすると、絶倫の勢いでヤりまくる責めのプレイが、なんとも好みなのだが。
これを捨てられたら困る。
「断捨離とは、要らないものを捨てるのであって、必要なものまで全て処分することではないんですよ」
何もかも、全部捨てれば良いってもんじゃない。
それは断捨離ではない。
「良いから、ちょっと邪魔しないでください。僕は忙しいんです」
「で、殿下っ!」
まぁ、今の僕にはセカイさんがいるからな。
こんなエロ本必要ないだろ、って言われたら、そりゃそうなんだけど。
でもだからって、大事なエロ本を捨てたくないのは、男として当然の心理ではないか?
要らない本を、ドサドサ、と重ねていく。
「こっちは…あぁ、これはまだ要る…」
要る本もまとめて、ドサドサ、と重ねていく。
すると。
「殿下、そろそろ午後のお茶を…。…!?」
そこに、またしてもタイミング悪く。
レスリーが、部屋に入ってきた。
気にせず続けよう。
「で、殿下!?何をしていらっしゃるのですか」
「要らない本の整理を。今流行りの、断捨離、って奴です」
「だんしゃ…。そ、そのようなこと、殿下がなさることではありません。使用人に任せて頂ければ…」
「人にやってもらうんじゃ、意味がないじゃないですか。自分でやることにこそ意義があるんです」
話しながらも、断捨離は続行中。
うん、こっちはもう良いや。
こっちの本はまだ要る。
「殿下…!一体どうなされたのですか。最近様子がおかし、は!?」
お菓子?
「何ですか?」
「な…何ですかはこちらの台詞です!何ですかこの本はっ!?」
レスリーは、積み上げられた本の一冊を見て、顔を真っ赤にしていた。
…は?
何かと思って見てみれば。
あぁ…。
「イケメン獣医師と、若手研修医のBLコミックですね」
「び、びーえる…?」
「見ての通り、衆道本です」
「…!!」
表紙には、獣医師と言うだけあって、獣のように絡み合い、あらぬところを合体させている男二人。
もう、言わずもがな、誰が見ても分かる、見事なBL本だ。
「な、何でこんなものを…」
「いや、発想は悪くないと思うんですが、プレイがアブノーマル過ぎて、むしろ萎えると言うか…。獣姦っていうのがいまいち好きじゃな、」
「そういうことは聞いておりませんっ!」
レスリーも獣姦は萌えないか。
俺も萌えない。
なんか…好みが分かれるプレイだよな。
好きな人には堪らないんだろうけど…。
「ちなみにその下は、女子高生を輪姦するエロ本なんですけど、ちょっと描写がエグいんで萌えなくて…。その下はロリ系で、小学校低学年の女の子が担任の先生と××する話なんですけど、さすがに小学校低学年の女児が××するっていうのは、現実的じゃないなと思って」
せめて第二次性徴は迎えてないと、なぁ?
これはこれで、好きな人には堪らないんだろうけど…。俺は萌えないって言うか…。
レスリーは、そのあまりの下品さに、わなわなと震えていた。
「だからこれらはもう処分して、まだ萌えるものだけを残して片付けようかと」
「で…殿下!次期国王たる方が、そのようないかがわしい本を持っていてはなりません!すぐ処分してください!」
「だから、処分するって言ったじゃないですか」
話聞いてました?ちゃんと。
「全部です、全部!全て!まとめて!」
「全部?全部は嫌ですよ。こっちはまだ萌えますから。特にこの、天然系責めとヤンデレ系受けのBLコミックなんて最高に、」
「いけません!全て処分です!」
何だと?
普段は女性に興味なさそうなのに、いざ受けを前にすると、絶倫の勢いでヤりまくる責めのプレイが、なんとも好みなのだが。
これを捨てられたら困る。
「断捨離とは、要らないものを捨てるのであって、必要なものまで全て処分することではないんですよ」
何もかも、全部捨てれば良いってもんじゃない。
それは断捨離ではない。
「良いから、ちょっと邪魔しないでください。僕は忙しいんです」
「で、殿下っ!」
まぁ、今の僕にはセカイさんがいるからな。
こんなエロ本必要ないだろ、って言われたら、そりゃそうなんだけど。
でもだからって、大事なエロ本を捨てたくないのは、男として当然の心理ではないか?


