The previous night of the world revolution5~R.D.~

…やんわりとは言えど、とてもではないが個室で疚しいことは出来ないので。

俺は店のエントランスで、煩悩三人組が事を終えて出てくるのを待った。

早くしろ。

一番最初に出てきたのは、ルリシヤだった。

「はー堪能した。優しいお姉さんのおっぱいを、たっぷりもみもみしてきたぞ」

お前は最低だな。

「どうしたルルシー先輩。一人で寂しそうに」

「…別に寂しかねぇよ…」

「まだ気にしてるのか?あの皇太子殿下のこと」

「…」

無言は、肯定と同じである。

そりゃ気にしてるに決まってる。

「俺が『青薔薇連合会』に入ったばかりの頃も、めちゃくちゃ怪しまれてたな」

「…それは…」

…そんなこともあったな。

今となっては、背中を預けられる仲になってるが…。

あのときは、将来自分がこの男を、背中を預けるほど信用することになるなんて、思ってもみなかった。

もしかしたら今後、あのルーチェスを、背中預けるほど信用出来る日が…。

…来るとは思えねぇ。

「ルルシー先輩は、心が狭いな」

「…何とでも言え」

どうせ俺の心なんて、猫の額ほどもねぇよ。

心狭くて結構だ。

それでルレイアを守れるのなら。

「そんなに心配する必要はないと思うけどな、俺は」

「…何でそう思うんだよ?」

「俺の仮面の勘だ」

「あ…そ」

お前の仮面の勘は、当てになるんだかならないんだか。

何だかんだ当てになるから、腹立つ。

ルリシヤが信用出来るって言ってんだから、そうなんだろうよ。

ルレイアも信用しきってるんだから、そうなんだろうよ。

でもな。

だからって、受け入れられることと、受け入れられないことがある。

あいつは、あのローゼリアの弟なんだろ?

ルレイアに暗殺未遂事件の冤罪を押し付け、帝国騎士団から追い出し、地獄へと追いやった女の、家族。

そりゃあ、ルーチェスが悪い訳じゃないってことは分かってる。

事件当時、ルーチェスはまだ十代の半ば。政治に口を挟める立場ではなかったはず。

ルーチェスの預かり知らぬところで、全てが行われたのだ。

そんなことは分かってる。

それでも、やっぱり…何か魂胆があるんじゃないか、ルレイアを陥れようとしてるんじゃないか…。そう思ってしまう。

「…本当に心が狭いな、俺って」

「良いんじゃないか?少しずつ、信頼を深めていけば。俺とそうだったみたいに、いつか振り返ってみれば、検討違いな誤解をして、疑り深くなってたもんだって、笑い飛ばせる日も来るだろう」

…ルーチェスを疑ってたことを、笑い飛ばせる日、ね。

そんな日が、本当に来るのだろうか…。

…と、思っていると。

「あー!ルルシーが俺以外の男といちゃついてる~!」

「ただいま戻りました~」

残る煩悩二人組が、一緒に出てきた。