これは一体何なのか。
そう、他でもない俺とルルシーの…婚約指輪、だ。
どうだ、見たかルリシヤよ。
これが、俺とルルシーの愛の証だ。
「ぐっ…!うぁぁぁっ!」
ルリシヤはそのあまりの輝きに、2メートルくらい吹き飛んだ。
ふっ。勝ったな。
「どうですかルリシヤ…。黄金の仮面と、このルルシーとの婚約指輪…。どちらがルルシーを勝ち取るに相応しいか、あなたなら分かるでしょう…」
「くっ…!こんなものを用意していたとは…!おのれルレイア先輩、さすがは歴代主人公最強の男…!」
「…なぁ、ルリ公何で吹っ飛んだの?」
「波動でしょ。愛の」
「婚約指輪…!素敵。良かったわねルルシー。おめでとう!」
「祝ってくれてるところ悪いんだが、シュノ。何の話だ?」
とりあえず外野は気にしないことにして。
ルリシヤとの決着をつけよう。
「…俺の勝ちです、ルリシヤ」
「あぁ…そうだな。敗けを認めざるを得ない…。ルルシー先輩を頼むぞ、ルレイア先輩」
「えぇ、勿論…。良い戦いでした」
がっちりと握手を交わす、俺とルリシヤ。
勝者と敗者。先輩と後輩。そして友。
その間に、言葉は要らない。
勝利の余韻に浸っていると、ルルシーが冷たく言った。
「…茶番、終わったか?」
「失礼ですねルルシー…。互いにルルシーの愛を賭けた死闘を繰り広げたというのに」
「賭けるのは勝手だが、俺にお前らへの愛はないぞ」
酷いルルシー。
俺が、こんなにも命を懸けて戦うところを見ていたのに。
この愛に、応えてくれないなんて。
「それでルレイア。聞きたいことが色々あるんだが」
「何ですか?」
「その指輪は何だ?」
え、指輪?
このリングケースに入った黒い指輪のこと?
「ルルシーとの婚約指輪です」
「…」
「こっちがルルシー、こっちが俺。こうして、左手の薬指に嵌めて…」
早速ルルシーの指に指輪を嵌めようとしたのに。
物凄い勢いで、ルルシーの手が引っ込んだ。
「ちょっとルルシー!何で逃げるんですか!」
「ふざけんな馬鹿!誰がお前と婚約なんかするか!」
何だって!?
「酷い!婚約破棄ですよ!指輪まで買ってきたのに!」
「お前が一方的に買ってきたんだろ!俺は一言も婚約するとは言ってないし、そもそもルティス帝国で同性婚は認められてない!」
ルルシーが正論言い始めた。
正論なんて何も救わないのに。
おのれ、こういうときばかりは、あの忌々しいシェルドニア王国が恋しい。
そう、他でもない俺とルルシーの…婚約指輪、だ。
どうだ、見たかルリシヤよ。
これが、俺とルルシーの愛の証だ。
「ぐっ…!うぁぁぁっ!」
ルリシヤはそのあまりの輝きに、2メートルくらい吹き飛んだ。
ふっ。勝ったな。
「どうですかルリシヤ…。黄金の仮面と、このルルシーとの婚約指輪…。どちらがルルシーを勝ち取るに相応しいか、あなたなら分かるでしょう…」
「くっ…!こんなものを用意していたとは…!おのれルレイア先輩、さすがは歴代主人公最強の男…!」
「…なぁ、ルリ公何で吹っ飛んだの?」
「波動でしょ。愛の」
「婚約指輪…!素敵。良かったわねルルシー。おめでとう!」
「祝ってくれてるところ悪いんだが、シュノ。何の話だ?」
とりあえず外野は気にしないことにして。
ルリシヤとの決着をつけよう。
「…俺の勝ちです、ルリシヤ」
「あぁ…そうだな。敗けを認めざるを得ない…。ルルシー先輩を頼むぞ、ルレイア先輩」
「えぇ、勿論…。良い戦いでした」
がっちりと握手を交わす、俺とルリシヤ。
勝者と敗者。先輩と後輩。そして友。
その間に、言葉は要らない。
勝利の余韻に浸っていると、ルルシーが冷たく言った。
「…茶番、終わったか?」
「失礼ですねルルシー…。互いにルルシーの愛を賭けた死闘を繰り広げたというのに」
「賭けるのは勝手だが、俺にお前らへの愛はないぞ」
酷いルルシー。
俺が、こんなにも命を懸けて戦うところを見ていたのに。
この愛に、応えてくれないなんて。
「それでルレイア。聞きたいことが色々あるんだが」
「何ですか?」
「その指輪は何だ?」
え、指輪?
このリングケースに入った黒い指輪のこと?
「ルルシーとの婚約指輪です」
「…」
「こっちがルルシー、こっちが俺。こうして、左手の薬指に嵌めて…」
早速ルルシーの指に指輪を嵌めようとしたのに。
物凄い勢いで、ルルシーの手が引っ込んだ。
「ちょっとルルシー!何で逃げるんですか!」
「ふざけんな馬鹿!誰がお前と婚約なんかするか!」
何だって!?
「酷い!婚約破棄ですよ!指輪まで買ってきたのに!」
「お前が一方的に買ってきたんだろ!俺は一言も婚約するとは言ってないし、そもそもルティス帝国で同性婚は認められてない!」
ルルシーが正論言い始めた。
正論なんて何も救わないのに。
おのれ、こういうときばかりは、あの忌々しいシェルドニア王国が恋しい。


