すると。
「ちょ、ちょっと待ってよ。あんた、本当に王子様なの?」
「えぇ」
「じゃあさ、何であんたが国王じゃねぇの?おかしくね?」
相手が皇太子と知っても、遠慮のないアリューシャである。
そして、ルーチェス殿下の方も、全く気にしていない。
アリューシャの疑問はもっともである。
基本的に王室と言えば、王位は男児が相続するものだ。
それなのに、今の国王は女王だし、その前も女王だった。
「ベルガモット王家は、長子相続なもので。男女は関係ないんです」
と、ルーチェス殿下。
「…ちょーしそーぞく?」
「男女関係なく、一番最初に生まれた子供が王様になるってことだよ」
アイズが、アリューシャにそう説明した。
そう。男だろうが女だろうが関係ない。
王位継承権は、年功序列だ。
それに彼の場合…確か、出自が…。
「…それで?」
ルルシーが、厳しい声でそう言った。
「そのお偉い殿下様が、ルレイアに何の用だ?」
ちょっとちょっと、ルルシー。
相手が王族だろうが、関係なしの喧嘩腰。
王族?それがどうした、と言わんばかり。
「さっきも言ったでしょう?僕、憧れてるんです。ルレイアさんに」
「ルレイアやルリシヤの過去も、お前が調べたのか?」
「はい」
…躊躇いなく頷きやがった。
成程、そりゃ皇太子ともなれば、調べられないことはないだろうよ。
王族の特権を使って、帝国騎士団の機密情報でも探ったんだろう。
「そんなことをして何になる。王族なんかがルレイアに近づいて、何を…」
「もう、ルルシーったら…喧嘩腰過ぎますよ」
俺だって、王族なんか糞食らえと思ってるけどさ。
別に、この皇太子に何かされた訳じゃないし。
「ルレイア、お前は警戒心がなさ過ぎだ。王族がわざわざマフィアに…しかも、お前を名指しで接触してきたんだぞ。何か企んでない訳がないだろう」
「特に何も企んでないですよ?」
「ふざけるな。あのローゼリアの弟だ。信用出来るか」
ルルシーは、容赦なくそう吐き捨てた。
あらあら…。完全に、敵意丸出し。
あのローゼリアの弟…ね。
そういう言い方をすれば、確かに警戒するのは分かる。
そもそも、「王族がマフィアに接触してきた」ということそのものが、何かしらの意図を感じさせる。
何も企んでない訳がない。
ルルシーの言う通りである。
「ここに来たのは誰の指示だ?ローゼリアか。アルティシアか?」
「ローゼリアは帝都にはいません。あの馬鹿姉は、今頃あなた方のことなど忘れて、優雅に隠遁生活を楽しんでますよ」
…馬鹿姉?
「ついでに、腰抜けのアルティシアの方は、『青薔薇連合会』を恐れて、あなた方に近寄ろうともしません。ここに来たのは、他でもない僕の意思です」
…腰抜け?
「あなたに会いたかったんですよ。ルレイア・ティシェリー。戦場に黒くはためく、死神然とした長いコート。血の滴る黒い鎌。立ち塞がる者の首を刈り、敵味方問わず恐れられる、ルティス帝国裏社会の絶対君主。もう、最高に、最高に格好良いじゃないですか?」
…格好良い?
「そんなあなたに、僕は一目惚れしたんです。僕の生き方はこれだと。僕は是非、あなたの弟子になりたい」
…一目惚れ?
「僕の師匠になってくれませんか?ルレイアさん」
…師匠?
…この男。
さっきから、勝手なことを言わせていれば…。
「何を馬鹿なことを…!ルレイア、こんな奴叩き出せ。お前なんか、ルレイアの傍に置いておける訳、」
「…採用」
「…は?」
きょとん顔のルルシー。
対する俺の目は、ダイヤモンドのように光り輝いていた。
「ちょ、ちょっと待ってよ。あんた、本当に王子様なの?」
「えぇ」
「じゃあさ、何であんたが国王じゃねぇの?おかしくね?」
相手が皇太子と知っても、遠慮のないアリューシャである。
そして、ルーチェス殿下の方も、全く気にしていない。
アリューシャの疑問はもっともである。
基本的に王室と言えば、王位は男児が相続するものだ。
それなのに、今の国王は女王だし、その前も女王だった。
「ベルガモット王家は、長子相続なもので。男女は関係ないんです」
と、ルーチェス殿下。
「…ちょーしそーぞく?」
「男女関係なく、一番最初に生まれた子供が王様になるってことだよ」
アイズが、アリューシャにそう説明した。
そう。男だろうが女だろうが関係ない。
王位継承権は、年功序列だ。
それに彼の場合…確か、出自が…。
「…それで?」
ルルシーが、厳しい声でそう言った。
「そのお偉い殿下様が、ルレイアに何の用だ?」
ちょっとちょっと、ルルシー。
相手が王族だろうが、関係なしの喧嘩腰。
王族?それがどうした、と言わんばかり。
「さっきも言ったでしょう?僕、憧れてるんです。ルレイアさんに」
「ルレイアやルリシヤの過去も、お前が調べたのか?」
「はい」
…躊躇いなく頷きやがった。
成程、そりゃ皇太子ともなれば、調べられないことはないだろうよ。
王族の特権を使って、帝国騎士団の機密情報でも探ったんだろう。
「そんなことをして何になる。王族なんかがルレイアに近づいて、何を…」
「もう、ルルシーったら…喧嘩腰過ぎますよ」
俺だって、王族なんか糞食らえと思ってるけどさ。
別に、この皇太子に何かされた訳じゃないし。
「ルレイア、お前は警戒心がなさ過ぎだ。王族がわざわざマフィアに…しかも、お前を名指しで接触してきたんだぞ。何か企んでない訳がないだろう」
「特に何も企んでないですよ?」
「ふざけるな。あのローゼリアの弟だ。信用出来るか」
ルルシーは、容赦なくそう吐き捨てた。
あらあら…。完全に、敵意丸出し。
あのローゼリアの弟…ね。
そういう言い方をすれば、確かに警戒するのは分かる。
そもそも、「王族がマフィアに接触してきた」ということそのものが、何かしらの意図を感じさせる。
何も企んでない訳がない。
ルルシーの言う通りである。
「ここに来たのは誰の指示だ?ローゼリアか。アルティシアか?」
「ローゼリアは帝都にはいません。あの馬鹿姉は、今頃あなた方のことなど忘れて、優雅に隠遁生活を楽しんでますよ」
…馬鹿姉?
「ついでに、腰抜けのアルティシアの方は、『青薔薇連合会』を恐れて、あなた方に近寄ろうともしません。ここに来たのは、他でもない僕の意思です」
…腰抜け?
「あなたに会いたかったんですよ。ルレイア・ティシェリー。戦場に黒くはためく、死神然とした長いコート。血の滴る黒い鎌。立ち塞がる者の首を刈り、敵味方問わず恐れられる、ルティス帝国裏社会の絶対君主。もう、最高に、最高に格好良いじゃないですか?」
…格好良い?
「そんなあなたに、僕は一目惚れしたんです。僕の生き方はこれだと。僕は是非、あなたの弟子になりたい」
…一目惚れ?
「僕の師匠になってくれませんか?ルレイアさん」
…師匠?
…この男。
さっきから、勝手なことを言わせていれば…。
「何を馬鹿なことを…!ルレイア、こんな奴叩き出せ。お前なんか、ルレイアの傍に置いておける訳、」
「…採用」
「…は?」
きょとん顔のルルシー。
対する俺の目は、ダイヤモンドのように光り輝いていた。


