The previous night of the world revolution5~R.D.~

壮絶な、ルルシー争奪戦。

苛烈極まるこの戦場で、現在、圧倒的優位に立っているのは、金の力に物を言わせた俺の人生最大のライバル、ルリシヤ・クロータス。

認めねばなるまい。お前は我が好敵手だと。

しかし。

「俺はこの戦いに勝って…そしてルルシーと結婚する…。そう決めたんです!」

「ほう。まだ抗うか…。ルレイア先輩がいかに抗ったところで、俺達の勝敗は歴然。無駄な抵抗だ…!」

「いいえ、まだです。俺は…俺はまだ負けてない。ルルシーを諦めてない!」

「…やべぇ。なんかアニメのラスボス対決みたいになってる…!アリューシャテンション上がってきた!」

「ルレイア、格好良い…!頑張って!」

「何の戦いしてんだ。お前ら、勝手に俺を優勝商品扱いすんな!どっちが勝ってもお前らのものにはならねぇよ!」

「そもそも、最初は勝負じゃなかったはずなんだけどね」

何だか白熱してきたぞ。

これぞ負けられない、命を懸けた戦い。

「さぁ、見せてみろルレイア先輩。俺の仮面に打ち勝つ強さを。ルルシー先輩への愛の大きさを…!」

「…えぇ。お望みなら見せてあげましょう。これが俺の…ルルシーへの愛です!」

さぁ、全人類よ。

刮目せよ。

俺はルルシーの前に跪き、ポケットに忍ばせていたリングケースを取り出した。

その中には、黒々としたペアリングが輝いていた。