The previous night of the world revolution5~R.D.~

…そんな経緯があったから。

僕は、絶対に帝国騎士団になんか入らない。

「殿下…!我が儘が過ぎますぞ。あれも嫌だ、これも嫌だと…!」

嫌なものは嫌なのだから、どうしようもないじゃないか。

そりゃ屁理屈だって分かってるけども。

「分かりました。分かりましたよ。明日はちゃんと授業を受けます」

「毎日ちゃんと受けてください!」

それは無理。

「それと、今からでも、バイオリンのレッスンを受けて頂きます!」

え。

「10分後には、家庭教師を連れてこさせます。準備をして、待っていてください。良いですね!?」

「…分かりました」

さすがに、嫌とは言えなかった。

ついさっき、マフィアの幹部と死線を繰り広げてきたばかりだというのに。

今から、バイオリンのレッスンとは。

あまりの落差に、気が抜けてしまいそうである。

だが、ここまでレスリーを起こらせてしまっては…嫌だとは、言えなかった。

仕方がない。

大人しく、バイオリンでも何でも、レッスンを受けるとしよう。