「お前な、金があるからって無駄なもんを買うな!」
「無駄って…。良いじゃないか黄金仮面。一回つけてみたかったんだよ」
分かる。
「お前の金銭感覚どうなってんだよ!こんなもの買って…!」
「これ、そんなたけーの?ポテチ何袋分くらい?」
「アリューシャが一生かかっても、食べきれないくらいかな」
「マジか!ルリ公やべぇ!」
確かにやべぇ。
そして、ルルシーの怒り具合もやべぇ。
「どうするんだ、こんなもの買って。金遣い荒過ぎるにもほどがある!」
「俺の懐具合を心配してくれてるのか?ありがとう、ルルシー先輩。でも大丈夫だ。ルレイア先輩を見習って、俺も近頃、裏社会でカジノ経営し始めたから」
「!?」
「これがまた小金持ちの道楽者に人気でな。世の中は不景気だが、こんなときだからこそ、むしろカジノは儲かり過ぎて困る」
へぇ~。やるねぇルリシヤ。
成程、それは良い考えだ。
勿論違法カジノだが、『青薔薇連合会』の息がかかっている限り、摘発されることはまずないし。
万一摘発されたとしても、この程度一言で揉み消せるくらいには、帝国騎士団に貸しも作ってある。
怖いものなしだ。
巻き上げられるだけ巻き上げられる。
ルリシヤがどんどんハイスペック化してて、危機感しかない。
「お、お前いつの間にそんなことを…」
「良いですねぇルリシヤ。良ければうちの風俗店と提携しません?『おやつ』になる嬢がいれば、カジノも捗るでしょう」
「ほう、良い考えだな。前向きに検討しよう」
「おい。こんなところで商売の話を始めるな」
おっと。ついつい。
「お前…。全く…はぁ…」
色々言ってやろうとしたのだろうが、何も言えず、ルルシーは溜め息一つで全てを諦めた。
賢明な判断だ。
「そういう訳だ、ルレイア先輩。このまま、優勝商品のルルシー先輩は俺が頂くとしよう」
「ぐぬっ…」
「…は?何言ってんのお前?」
俺も危うい局面だ。
こんな金ぴかな仮面を見せられたら、ハードル爆上がり。
非常に不利な勝負と言わざるを得ない。
「そうは行かない…。俺のルルシーを渡す訳には…」
「ふふ。それならルレイア先輩は、俺の黄金仮面を越える逸品を見せて、ルルシー先輩を奪い返せると?」
「…ねぇアイズ。この勝負って、優勝商品にルルシーが懸かってたの?」
「…みたいだね」
後ろでひそひそ話してるアイズとシュノさんの会話は、聞こえなかったことにして。
「おい、いつの間に俺が優勝商品になったんだ。そもそもこれ、勝負じゃなかっただろ?何の対決だ!?」
「ルルシー先輩は俺がもらう」
「いいえ、そうは行かない。ルルシーは俺が頂きます」
俺は、俺の人生の主人公として。
ヒロインであるルルシーを、ルリシヤに譲る訳にはいかないのだ。
「無駄って…。良いじゃないか黄金仮面。一回つけてみたかったんだよ」
分かる。
「お前の金銭感覚どうなってんだよ!こんなもの買って…!」
「これ、そんなたけーの?ポテチ何袋分くらい?」
「アリューシャが一生かかっても、食べきれないくらいかな」
「マジか!ルリ公やべぇ!」
確かにやべぇ。
そして、ルルシーの怒り具合もやべぇ。
「どうするんだ、こんなもの買って。金遣い荒過ぎるにもほどがある!」
「俺の懐具合を心配してくれてるのか?ありがとう、ルルシー先輩。でも大丈夫だ。ルレイア先輩を見習って、俺も近頃、裏社会でカジノ経営し始めたから」
「!?」
「これがまた小金持ちの道楽者に人気でな。世の中は不景気だが、こんなときだからこそ、むしろカジノは儲かり過ぎて困る」
へぇ~。やるねぇルリシヤ。
成程、それは良い考えだ。
勿論違法カジノだが、『青薔薇連合会』の息がかかっている限り、摘発されることはまずないし。
万一摘発されたとしても、この程度一言で揉み消せるくらいには、帝国騎士団に貸しも作ってある。
怖いものなしだ。
巻き上げられるだけ巻き上げられる。
ルリシヤがどんどんハイスペック化してて、危機感しかない。
「お、お前いつの間にそんなことを…」
「良いですねぇルリシヤ。良ければうちの風俗店と提携しません?『おやつ』になる嬢がいれば、カジノも捗るでしょう」
「ほう、良い考えだな。前向きに検討しよう」
「おい。こんなところで商売の話を始めるな」
おっと。ついつい。
「お前…。全く…はぁ…」
色々言ってやろうとしたのだろうが、何も言えず、ルルシーは溜め息一つで全てを諦めた。
賢明な判断だ。
「そういう訳だ、ルレイア先輩。このまま、優勝商品のルルシー先輩は俺が頂くとしよう」
「ぐぬっ…」
「…は?何言ってんのお前?」
俺も危うい局面だ。
こんな金ぴかな仮面を見せられたら、ハードル爆上がり。
非常に不利な勝負と言わざるを得ない。
「そうは行かない…。俺のルルシーを渡す訳には…」
「ふふ。それならルレイア先輩は、俺の黄金仮面を越える逸品を見せて、ルルシー先輩を奪い返せると?」
「…ねぇアイズ。この勝負って、優勝商品にルルシーが懸かってたの?」
「…みたいだね」
後ろでひそひそ話してるアイズとシュノさんの会話は、聞こえなかったことにして。
「おい、いつの間に俺が優勝商品になったんだ。そもそもこれ、勝負じゃなかっただろ?何の対決だ!?」
「ルルシー先輩は俺がもらう」
「いいえ、そうは行かない。ルルシーは俺が頂きます」
俺は、俺の人生の主人公として。
ヒロインであるルルシーを、ルリシヤに譲る訳にはいかないのだ。


