『その代わり、こちらも何かあったらすぐ動く。アリューシャ、ルリシヤが危ないと思ったら、すぐ撃って』
『あいよ。麻酔弾で良いんだよね?』
『いや、実弾に替えてくれる?麻酔弾じゃ、効くまでに数秒かかる』
その僅か数秒の間に、何が起こるか分からない。
『足を狙って。どっちの足でも良いから』
『りょ。装填し直しとく』
『お願いね』
更に。
『シュノ。そっちは大丈夫?動きはない?』
『何もないわ』
この男が尖兵で、本隊が周囲に潜んでいる、という訳でもないようだ。
ということは、本当に一人で飛び込んできたのか?
かつて同じことをしたルリシヤが、今度はその侵入者を一人で相手取ろうとしているのだから、皮肉な話だ。
『分かった。くれぐれも警戒して』
『えぇ。ネズミ一匹通さないわ』
…頼もしい限りだ。
そして。
『ルルシーは、私の指示があるまで待機。良い?突っ走らないでよ。ルレイアじゃないんだから』
「…分かったよ」
ルレイアは止めても止まらないが、俺なら止めれば止まるってか?
だが、俺にだって限界はあるぞ。
目の前でルリシヤが斬られたら、俺だって動かずにはいられないだろう。
すると。
狐面の男が、一瞬にしてルリシヤに距離を詰めた。
「!」
速い。
かろうじて動きは追えたが、それも普段のルレイアの超スピードに慣れているからだ。
そうでなければ、とてもあんな動きは追えない。
ルリシヤは、特に狼狽えることもなく、ナイフで両剣を止めたが。
俺は、内心肝が冷えた。
あんな速度、ルリシヤでなければ、今頃首を跳ねられていてもおかしくなかった。
「今のを止めるとは…。『青薔薇連合会』の幹部、さすがです」
「そうだろう?もっと褒めてくれて良いぞ」
煽っていくルリシヤ。
やめろ、煽って良い相手じゃない。
「ところで、あなた一人で良いんですか?」
「うん?」
「後ろで控えてる女幹部や、そこにいるスナイパーを使わなくて良いんですか、って聞いてるんです」
「…!」
狐面の男は、アリューシャが待機している狙撃ポイントを指差した。
…こいつ。
シュノが後ろで控えてること…アリューシャが狙撃ポイントについてること…全部知った上で。
「…成程。舐めてかかって良い相手じゃない、ということだな」
ルリシヤが、本気になったのが分かった。
『あいよ。麻酔弾で良いんだよね?』
『いや、実弾に替えてくれる?麻酔弾じゃ、効くまでに数秒かかる』
その僅か数秒の間に、何が起こるか分からない。
『足を狙って。どっちの足でも良いから』
『りょ。装填し直しとく』
『お願いね』
更に。
『シュノ。そっちは大丈夫?動きはない?』
『何もないわ』
この男が尖兵で、本隊が周囲に潜んでいる、という訳でもないようだ。
ということは、本当に一人で飛び込んできたのか?
かつて同じことをしたルリシヤが、今度はその侵入者を一人で相手取ろうとしているのだから、皮肉な話だ。
『分かった。くれぐれも警戒して』
『えぇ。ネズミ一匹通さないわ』
…頼もしい限りだ。
そして。
『ルルシーは、私の指示があるまで待機。良い?突っ走らないでよ。ルレイアじゃないんだから』
「…分かったよ」
ルレイアは止めても止まらないが、俺なら止めれば止まるってか?
だが、俺にだって限界はあるぞ。
目の前でルリシヤが斬られたら、俺だって動かずにはいられないだろう。
すると。
狐面の男が、一瞬にしてルリシヤに距離を詰めた。
「!」
速い。
かろうじて動きは追えたが、それも普段のルレイアの超スピードに慣れているからだ。
そうでなければ、とてもあんな動きは追えない。
ルリシヤは、特に狼狽えることもなく、ナイフで両剣を止めたが。
俺は、内心肝が冷えた。
あんな速度、ルリシヤでなければ、今頃首を跳ねられていてもおかしくなかった。
「今のを止めるとは…。『青薔薇連合会』の幹部、さすがです」
「そうだろう?もっと褒めてくれて良いぞ」
煽っていくルリシヤ。
やめろ、煽って良い相手じゃない。
「ところで、あなた一人で良いんですか?」
「うん?」
「後ろで控えてる女幹部や、そこにいるスナイパーを使わなくて良いんですか、って聞いてるんです」
「…!」
狐面の男は、アリューシャが待機している狙撃ポイントを指差した。
…こいつ。
シュノが後ろで控えてること…アリューシャが狙撃ポイントについてること…全部知った上で。
「…成程。舐めてかかって良い相手じゃない、ということだな」
ルリシヤが、本気になったのが分かった。


