The previous night of the world revolution5~R.D.~

これには、狐面の男も驚いたようで。

「…あなたが?」

ルリシヤ、こいつ何を勝手なことを。

いかにこの男が強かろうと、『青薔薇連合会』の幹部五人で囲めば、倒せない相手ではないはず。

卑怯と言われようが知ったことか。

多対一で、一気に蹴りをつければ良いはず。

それなのに。

「不満か?これでも俺は、あのルレイア先輩と、過去、主人公の座を…そしてヒロインであるルルシー先輩のハートを賭けて、互いに争った仲だ」

お前、何適当なこと言ってんだ。

誰がヒロインだって?

「俺を倒せないようなら、そもそもルレイア先輩には歯が立たないと思うが?」

「…」

それは…そうかもしれないが。

いや、ルリシヤを倒せるなら、ルレイアとも良い勝負出来るだろ。

言っとくがこのルリシヤという男、『青薔薇連合会』ではルレイアに匹敵する実力者だぞ。

俺だってまともに勝負して、勝てる自信はないのに。

ルリシヤ特製の、ブートジョロキアなんて投げつけられてみろ。

死ぬぞ。

「…分かりました。良いですよ、あなたでも」

狐面の男は、妥協でもするかのように頷いた。

…どんだけ自分に自信があるんだ。

「良いだろう。このルリシヤ・クロータス、特技は鍵開け、趣味は盗撮、将来の夢は仮面舞踏会ならぬ、仮面カジノを開くこと。お相手致そう」

最悪だ。

格好良い決め台詞だが、中身が最悪だ。

ルリシヤは片手にナイフ、片手に拳銃を構えた。

狐面の男も、物騒な両剣を構えた。

一触即発。

「…アイズ。まさかルリシヤにだけ戦わせないよな?」

俺は、インカムに向かってアイズに尋ねた。

馬鹿正直に、一対一で戦う必要はない。

全員で取り囲んで、袋叩きにしてやれば良い。

卑怯と言いたければ言え。

こいつがルレイアに何をしたいのかは知らないが、僅かでもルレイアに敵意があるのなら、会わせる訳にはいかない。

俺が仕留める。

しかし。

『…いや、少し様子を見よう』

「…!」

アイズ、お前。

「何言ってるんだ…!ルリシヤにも…ルレイアにも、もしものことがあったら…!」

わざわざ正面から、殴り込みに来るような奴なのだ。

何か策を用意していないとも限らない。

ルリシヤを軽視している訳ではないが、それでもルリシヤ一人に押し付けるなんて…。

しかし、アイズも抜かりはなかった。