そして。
「…お前…」
俺は、その狐面の男の前に歩み出ようとした。
こいつが俺のルレイアに、何の用があるのか知らないが。
武器を向けてきている以上、敵意があると思って良い。
ルレイアに手を出そうとしているのなら、俺が…。
しかし。
「下がっててくれ、ルルシー先輩」
「ルリシヤ…!」
俺を押し戻すように、ルリシヤが前に出た。
「待て、俺が」
「駄目だ。ルルシー先輩は、ルレイア先輩のこととなると、すぐ頭に血が上る。建設的な話が出来るとは思えない」
「ぐっ…!」
厳しい言葉だが、その通りだ。
ルレイアが絡んでいるとなれば、俺は冷静ではいられない。
シェルドニアの一件で、痛いほど思い知らされた。
ちょっとでもルレイアのことで煽られたら、拳銃を向けてしまうだろう。
だからさっき、それを見越したアイズが、わざわざルリシヤに指示したのか…。
悔しいが、ルリシヤに任せて引き下がるしかなかった。
勿論、あの侵入者がルリシヤに剣を向けるなら、応戦するつもりだ。
ルリシヤは、恐れることなく包囲網の真ん中に歩み出た。
相対する、仮面の二人。
笑えない話だ。
「ようこそ、『青薔薇連合会』に。見たところ、大層俺と趣味の合いそうな格好をしているようだが」
ルリシヤは、大袈裟に手を広げて挨拶した。
これも、勿論パフォーマンスだ。
「それに、相当な腕の持ち主とも見受ける。実に気が合いそうだ。そんな物騒なものは下ろして、紅茶でも飲みながら仮面談義でもしないか?」
「…あなた、ルリシヤ・クロータスですね」
狐面の男が、初めて口を開いた。
…ルリシヤの名前を知っている。
ルリシヤは、六人いる幹部組の中では、一番若く、そして幹部に入って日が浅い。
それなのに、名前を知られているということは。
それなりの情報網を持っている、と考えて良い。
ますます、見過ごせない。
こいつ、ルレイアに何の用だ…。
「俺を知っているとは。それは光栄だな」
名前を知られていたことにも動揺せず、ルリシヤはそう言った。
「ルレイア・ティシェリーは?」
あくまで目的は、ルレイアか。
「悪いが、生憎ルレイア先輩は留守でな。彼に何か用でも?」
「いえ、ちょっと…。かの死神と、一戦交えさせてもらいたいと思いまして」
俺の拳銃を握る手に、力がこもった。
…この男。
ルレイアの命を狙って…!
『…ルルシー。まだ動かないでよ』
俺の内心を見透かしたように、アイズがすかさず指示した。
…くそっ。
「そういうことだったか。なら、不肖このルリシヤ・クロータスが、お相手仕ろう」
…何だと?
ルリシヤ、お前…何を。
「…お前…」
俺は、その狐面の男の前に歩み出ようとした。
こいつが俺のルレイアに、何の用があるのか知らないが。
武器を向けてきている以上、敵意があると思って良い。
ルレイアに手を出そうとしているのなら、俺が…。
しかし。
「下がっててくれ、ルルシー先輩」
「ルリシヤ…!」
俺を押し戻すように、ルリシヤが前に出た。
「待て、俺が」
「駄目だ。ルルシー先輩は、ルレイア先輩のこととなると、すぐ頭に血が上る。建設的な話が出来るとは思えない」
「ぐっ…!」
厳しい言葉だが、その通りだ。
ルレイアが絡んでいるとなれば、俺は冷静ではいられない。
シェルドニアの一件で、痛いほど思い知らされた。
ちょっとでもルレイアのことで煽られたら、拳銃を向けてしまうだろう。
だからさっき、それを見越したアイズが、わざわざルリシヤに指示したのか…。
悔しいが、ルリシヤに任せて引き下がるしかなかった。
勿論、あの侵入者がルリシヤに剣を向けるなら、応戦するつもりだ。
ルリシヤは、恐れることなく包囲網の真ん中に歩み出た。
相対する、仮面の二人。
笑えない話だ。
「ようこそ、『青薔薇連合会』に。見たところ、大層俺と趣味の合いそうな格好をしているようだが」
ルリシヤは、大袈裟に手を広げて挨拶した。
これも、勿論パフォーマンスだ。
「それに、相当な腕の持ち主とも見受ける。実に気が合いそうだ。そんな物騒なものは下ろして、紅茶でも飲みながら仮面談義でもしないか?」
「…あなた、ルリシヤ・クロータスですね」
狐面の男が、初めて口を開いた。
…ルリシヤの名前を知っている。
ルリシヤは、六人いる幹部組の中では、一番若く、そして幹部に入って日が浅い。
それなのに、名前を知られているということは。
それなりの情報網を持っている、と考えて良い。
ますます、見過ごせない。
こいつ、ルレイアに何の用だ…。
「俺を知っているとは。それは光栄だな」
名前を知られていたことにも動揺せず、ルリシヤはそう言った。
「ルレイア・ティシェリーは?」
あくまで目的は、ルレイアか。
「悪いが、生憎ルレイア先輩は留守でな。彼に何か用でも?」
「いえ、ちょっと…。かの死神と、一戦交えさせてもらいたいと思いまして」
俺の拳銃を握る手に、力がこもった。
…この男。
ルレイアの命を狙って…!
『…ルルシー。まだ動かないでよ』
俺の内心を見透かしたように、アイズがすかさず指示した。
…くそっ。
「そういうことだったか。なら、不肖このルリシヤ・クロータスが、お相手仕ろう」
…何だと?
ルリシヤ、お前…何を。


