The previous night of the world revolution5~R.D.~

広い玄関エントランスには、一人の男が立っていた。

成程、その顔には、ルリシヤとは似ても似つかない狐面。

ルリシヤは見慣れたからもう何とも思わないが、こうして見ると、やっぱり日常生活で仮面つけてるって、おかしいよな。

違和感しかない。

むしろ、素顔が見えないぶん不気味だ。

何より目を惹くのは、狐面の男が持っている、武器。

あれは…両剣?

柄の両端に、刃がついた武器だ。

あんなの、使ってる奴を見たことがない。

そして、その侵入者を取り囲むように、黒服の部下達が拳銃を持って包囲していた。

いつでも撃てる。

だが、両剣を持った狐面の侵入者は、微動だにしない。

すると。

『配置、完了したわ』

インカムから、シュノの声がした。

シュノは、部隊を率いて裏口から正面玄関に回り、敵の逃げ道を塞いでいる。

更に。

『…アイ公。狙撃準備出来た。いつでも撃てる』

アリューシャが、狙撃ポイントについた。

これで、ひとまず安心だ。

アリューシャがスコープの中にターゲットを捕捉したのなら、あいつはまず外さない。

煙幕でも使われない限りは、必ず撃ち抜く。

『麻酔弾も撃てるけど、どうする?実弾で良い?』

『いや、麻酔弾で。私が指示するまで、そのまま待機して』

『らじゃ』

敵が何者か分からない以上、実弾を使うのは避けたい。

アリューシャの腕なら、実弾を使ったとしても、敵を無力化するだけで、致命傷にはならない部位だけを狙うことも出来る。

だが、念には念を、だ。

こっちだって、願って戦いたい訳ではない。

流血を避けられるのなら、その方が良いに決まってる。