The previous night of the world revolution5~R.D.~

こうして、街に繰り出した俺達二人。

「ふんふふんふ~ん♪ルルシーとデート~♪」

ルレイアが嬉そうで何より。

ルレイアが楽しそうだと、なんかこっちまで伝染してくる気がする。

俺だけだろうか?

まぁ、あれだ。

こいつが荒れてたり怒ってたりすると、大抵ろくなことにならないから。

ましてやショックで落ち込んだりなんかしてたら、俺も気が気じゃないからな。

機嫌良くしてくれてる方が良い。

などと考えながら、カラオケ屋に到着。

いつもの行きつけのカラオケ屋である。

ところで。

あまり曜日の観念がない俺達だが、実は、今日は日曜日だった。

「こんにちは~。部屋空いてます?」

カウンターに声をかけると、奥から女性の店員が顔を出した。

「申し訳ありません。今、丁度満室で…はっ!」

女性店員は、ルレイアの顔を見るなり、身体を硬直させた。

…?

今、満室って言ったよな?

今日は日曜日。予約している訳でもない俺達がいきなりやって来て、部屋が空いてないのも無理はな、

「俺、ルレイア・ティシェリーですけど」

満面笑みのルレイア。

「は、はいっ…。それはもう…存じ上げておりますっ…」

「…で、今何か言いました?満室とかなんとか…」

「と、とんでもございませんっ!す、すぐ部屋を準備します。少々お待ちくださいませっ!」

顔面蒼白の女性店員は、慌てて走り出していった。

…。

「…ルレイア」

「いやー、お部屋空いてて良かったですね~」

空いてたんじゃねぇ。

空けさせたんだろ。お前が無理矢理。権力で。

我が相棒ながら、なんて恐ろしい奴だ…と思っていると。

息を切らした女性店員が、戻ってきた。

「お、お待たせ致しましたっ…。409号室を空けっ…空いておりますので、どうぞ」

「はいはーい。どうも~」

…無理矢理空けてくれたんだな。ごめんな。

本当申し訳ない。こんな無茶苦茶な相棒で。

謝っても謝りきれないよ。

心の中で女性店員に謝罪しながら、俺達は用意してもらった部屋に向かった。

「えっと、409号室って言ったよな…」

409…409…あ、そこだな。

「ルレイア、409号室、そこ…」

「ん?あぁ、ここですね」

「え、ちょ、ちが」

ルレイアは、409号室ではなく。

何故か、隣の408号室の扉を開けた。

おいおい、人様が歌ってるところに間違えて入ったら、気不味いことにな、

「おっ、ルルシー。嫁に捨てられて、悲しくヒトカラに興じるルヴィアさんがいますよ~」

「!?」

なんとその部屋にいたのは、俺の部下、ルヴィアであった。