The previous night of the world revolution5~R.D.~

ルリシヤが到着したなら、戦局は大きく変わる。

「シュノ先輩、気にせず下がってくれ。中衛は俺が引き受ける」

被弾したシュノさんを見て、ルリシヤはすぐにそう言った。

でも、シュノさんもそう簡単には引き下がらない。

「でも…!」

「シュノさん、アリューシャと一緒に後衛を固めてください。ここは俺達に任せて」

「…」

俺がそう言うと、シュノさんは唇を固く噛み。

「…ごめんなさい…!ここはお願いするわ」

「あぁ、任せてくれ。シュノ先輩」

「おー!戻ってこいシュー公!ヘルプミーアリューシャ!」

ぶんぶん手を振って、シュノさんを呼ぶアリューシャ。

これで、後衛の心配をする必要はなくなった。

アリューシャの狙撃の技術は疑うまでもないし、被弾したとはいえ、シュノさんの実力なら、後衛を突破されることは有り得ない。

それに、ルリシヤも、充分に背中を任せられる実力者だ。

俺とルルシーは、前衛に集中出来る。

すると。

「ルレイア先輩!差し入れだ」

「お?」

ルリシヤが、剥き身の剣を二本、俺にぶん投げてきた。

俺は鎌を投げ捨て、その二本の剣を片手ずつキャッチした。

「そろそろ、鎌の調子が悪くなってきた頃だと思ってな。その辺にいる帝国騎士からパクっ…拝借してきた」

「おぉ!助かります!」

さすがルリシヤ。

しかし、ルルシーは。

「…お前、今パクったって言わなかった?」

言ってない、言ってない。

気にせず行こうぜ。

鎌には劣るが、双剣は俺の昔の相棒。

なまくらの鎌に比べれば、上手く立ち回れるだろう。

双剣の死神、爆誕。

「さぁ、改めて行きましょうか」

装いも新たに、陣形も新たに。

いざ、掃討戦を始めよう。