The previous night of the world revolution5~R.D.~

渾身の力を込めて振り下ろした鎌が、分厚いコンクリートの扉をぶち破った。

と言うか、破壊した。

凄い埃。

「ふー…。ほら、ノックしたら開けてくれたじゃないですか」

「おまっ…。ばっ…。ノックじゃなくて、ぶち壊したんだろうが!」

凄まじい埃に咳き込みながら、ルルシーが突っ込んだ。

いやん。

「だ、大丈夫なのルレイア?腕…」

「え?別に平気ですけど…」

シュノさん、心配してくれるのは嬉しいけど。

ちょっと腕がジーンとしただけで、特に平気。

ただし。

「鎌の方はダメージ大きいんですよねー。刃がちょっと欠けちゃった。またジュリスさんに発注しないと…」

「…むしろ、何で壊れてないんだよ、その鎌は…」

え?だって特注だもん。

死神の鎌が、コンクリ壁くらいでぶっ壊れるはずないだろう?

「そんな訳で、お邪魔しまーす」

コンクリ壁の破片を蹴っ飛ばしながら、俺は無事、ダイナミック入室を果たした。