The previous night of the world revolution5~R.D.~

私は、何一つ間違ったことは言っていない。

神の愛に触れれば、誰もが幸福になれる。

腐りきった現政権を打破し、新たな国を作り出せる。

誰もが人間は皆平等なのだと気づけば、誰も誰かを傷つけない。

弱者などこの世にはいない。強者もまた、この世にはいない。

誰もが平等で、幸福な世界。

国民の全てが『天の光教』を信じれば、そんな理想な国になる。

私は何一つ、間違ったことは言っていない。

その証拠に。

私が『天の光教』を立ち上げると、多くの貧しい人々が集まってきた。

私の説教に耳を貸し、大きく頷いた。

組織は、少しずつ大きくなっていった。

丁度その頃ルティス帝国は不景気の折で、生活に困る人が大勢いた。

そんな人々が、私のもとに集まってきた。

彼らは私と共に教典を読み、神を讚美した。

あぁ、この人達は救われた。

私と同じように、神の愛に触れて生まれ変わったのだ。

ほら、皆分かるじゃないか。ちゃんと気づけるじゃないか。

神の愛に触れれば、誰もが幸福に、平等になれること。

今のルティス帝国は、間違っているのだということ。

段々と組織が大きくなって、大きなホールで講演会を開けるようになって。

私は、幸福だった。

こんなにも多くの人が、私と同じ神を信じている。

この調子で、全ての国民が『天の光教』を信仰すれば。

私の理想の、誰もが神の前に、幸福で平等な国に生まれ変わることが出来るはずだ。

…そう思っていた。