アシュトーリアさんは、すぐに決断してくれた。
俺はルルシーと共に、地下牢に降りた。
そこには、たった今死刑判決を下された8人の敬虔な信徒達が、怯えた目で蹲っていた。
「…おめでとうございます、皆さん」
彼らは、自分達を迎えに来た死神の姿を見た。
「今日でこの暗闇は終わりです。これからあなた達は自由ですよ」
こんなにも優しい言葉なのに。
彼らの目は、恐怖に染まっていた。
それもそうだろう。
これほどの殺気を向けられて、何故言葉通り生きて出られると思えるだろう。
まぁ、俺は「生きて出してやる」とは一言も言ってないのだが。
死ねば、いくらでも自由になるぞ。
魂だけの姿になって、好きなだけ神に祈りでも何でも捧げてくれ。
「最期に聞いてあげましょう。改宗して、再び『青薔薇連合会』とアシュトーリアさんに忠誠を尽くすと誓うなら、命だけは助けてあげなくもないですよ」
「…!」
その言葉に、彼らは食いついた。
地下牢の中で、散々考えたのだろう。
本当に『天の光教』は、自分の命を捧げるに相応しい神なのか。
一時の心の揺らぎだったのではないか、と。
「さぁ、改宗したい者は申し出てください」
「…」
裏切り者達は、震えながらお互いに顔を見合わせ。
「…改宗、します」
「俺も…」
8人が、次々と声をあげた。
誰一人、『天の光教』の教えのもとに殉じるとは言わなかった。
命が助かるなら、『天の光教』への信仰を捨てると。
おいおい。見てるか、ルチカ・ブランシェット。
お前の信徒達の信仰心など、所詮こんなものだぞ。
8人全員が、改宗するから命を助けてくれと頼んできた。
…全く嘆かわしい。
そんな半端な覚悟で、『青薔薇連合会』を抜けようとしていたとは。
「…見下げたもんですねぇ」
熱心なルルシー教徒の俺は、ルルシー神の為なら、喜んで命を差し出すがな。
こいつらは、そうではないらしい。
「こ、これで命だけは…」
「…そうですね」
俺は、両手を縛られた裏切り者達に拳銃を向けた。
銃殺は、せめてもの情けだ。
「ならば『青薔薇連合会』の構成員として、あなた達はこれから、死んで頂きます」
「…!?」
「喜んでくださいよ。組織の為に死ねるんだから」
俺は、容赦なく引き金を引いた。
一発。まず一人。
「これで分かったでしょう?この世に救いの神などいないことが」
二発。これで二人。
「生半可な信仰心ごときで、人を救うことなど出来ないことが」
三発。これで三人。
「神なんて不確かな存在が、人を救うことなど出来ないことが」
四発。これで四人。
「そんなもので救われるのなら…俺だって、闇に堕ちたりはしなかった」
五発。これで五人。
「あなたが神を信じても、神はあなたの存在などどうでも良い」
六発。これで六人。
「所詮神なんて、人間が考えた空想でしかないのだから」
七発。これで七人。
残るは一人。
「…ひ…人でなし…」
それが、彼の最期の言葉だった。
…良いことを言うね、君。
「…とっくに人じゃないですよ?俺は」
そんな君に、俺からも良いことを教えてあげよう。
この世界に神はいる。
「…死神ですけどね」
…八発目の銃声が、暗い地下牢に響き渡った。
俺はルルシーと共に、地下牢に降りた。
そこには、たった今死刑判決を下された8人の敬虔な信徒達が、怯えた目で蹲っていた。
「…おめでとうございます、皆さん」
彼らは、自分達を迎えに来た死神の姿を見た。
「今日でこの暗闇は終わりです。これからあなた達は自由ですよ」
こんなにも優しい言葉なのに。
彼らの目は、恐怖に染まっていた。
それもそうだろう。
これほどの殺気を向けられて、何故言葉通り生きて出られると思えるだろう。
まぁ、俺は「生きて出してやる」とは一言も言ってないのだが。
死ねば、いくらでも自由になるぞ。
魂だけの姿になって、好きなだけ神に祈りでも何でも捧げてくれ。
「最期に聞いてあげましょう。改宗して、再び『青薔薇連合会』とアシュトーリアさんに忠誠を尽くすと誓うなら、命だけは助けてあげなくもないですよ」
「…!」
その言葉に、彼らは食いついた。
地下牢の中で、散々考えたのだろう。
本当に『天の光教』は、自分の命を捧げるに相応しい神なのか。
一時の心の揺らぎだったのではないか、と。
「さぁ、改宗したい者は申し出てください」
「…」
裏切り者達は、震えながらお互いに顔を見合わせ。
「…改宗、します」
「俺も…」
8人が、次々と声をあげた。
誰一人、『天の光教』の教えのもとに殉じるとは言わなかった。
命が助かるなら、『天の光教』への信仰を捨てると。
おいおい。見てるか、ルチカ・ブランシェット。
お前の信徒達の信仰心など、所詮こんなものだぞ。
8人全員が、改宗するから命を助けてくれと頼んできた。
…全く嘆かわしい。
そんな半端な覚悟で、『青薔薇連合会』を抜けようとしていたとは。
「…見下げたもんですねぇ」
熱心なルルシー教徒の俺は、ルルシー神の為なら、喜んで命を差し出すがな。
こいつらは、そうではないらしい。
「こ、これで命だけは…」
「…そうですね」
俺は、両手を縛られた裏切り者達に拳銃を向けた。
銃殺は、せめてもの情けだ。
「ならば『青薔薇連合会』の構成員として、あなた達はこれから、死んで頂きます」
「…!?」
「喜んでくださいよ。組織の為に死ねるんだから」
俺は、容赦なく引き金を引いた。
一発。まず一人。
「これで分かったでしょう?この世に救いの神などいないことが」
二発。これで二人。
「生半可な信仰心ごときで、人を救うことなど出来ないことが」
三発。これで三人。
「神なんて不確かな存在が、人を救うことなど出来ないことが」
四発。これで四人。
「そんなもので救われるのなら…俺だって、闇に堕ちたりはしなかった」
五発。これで五人。
「あなたが神を信じても、神はあなたの存在などどうでも良い」
六発。これで六人。
「所詮神なんて、人間が考えた空想でしかないのだから」
七発。これで七人。
残るは一人。
「…ひ…人でなし…」
それが、彼の最期の言葉だった。
…良いことを言うね、君。
「…とっくに人じゃないですよ?俺は」
そんな君に、俺からも良いことを教えてあげよう。
この世界に神はいる。
「…死神ですけどね」
…八発目の銃声が、暗い地下牢に響き渡った。


