The previous night of the world revolution5~R.D.~

…一通り新聞の一面を読み終わり。

「…ふむ」

おおよそ、俺の予想通りの反応だな。

次に、テレビをつける。

そろそろ、朝のニュースが始まる時間だ。

いつも笑顔で挨拶をするはずのニュースキャスターが、今日ばかりは、暗い顔でのスタートだった。

本日一番最初のニュースは、勿論昨夜の帝国騎士団の会見のこと。

そして、それに対する『天の光教』の報復デモだ。

何度かチャンネルを変え、他の報道局のニュースも観る。

…成程ね。

「どう?ルレイア」

「…おおよそ予想通りですよ」

アイズの問いに、俺は溜め息混じりに答えた。

各新聞社、及び各報道局共に。

元々貴族向け、上流階級層向けの新聞社や報道局は、帝国騎士団寄りの報道をしている。

あくまで帝国騎士団は正義の行いをしたのであって、暗に『天の光教』を批判するような内容だ。

しかし。

一般市民向けの大衆紙、及び大衆向けの報道局は、帝国騎士団大バッシング。

何処ぞの専門家なんてもんをスタジオに呼んできて、「今回の帝国騎士団の横暴は権力の濫用であって、断じて許せません」なんて、国民を煽るような報道ばかり。

これじゃ、世論は完全に『天の光教』の味方だ。

ネットの掲示板サイトを見ても、大荒れの模様であった。

帝国騎士団へのバッシングが凄まじい。

まぁ、こういう匿名掲示板サイトは、調子に乗って適当なこと言う奴がいるからな。

でも、このようなサイトを見て、少なからず影響を受ける者はいる。

落ち着いて少し考えれば、帝国騎士団が正しいと分かるはずなのに。

世の中の風潮に流されて、正しいか正しくないかも考えず、帝国騎士団をバッシングしているのだ。

この愚か者共め。

しかもメディアは、『天の光教』の報復デモを、公然と擁護していた。

これらの抗議デモは正当なものであって、帝国騎士団は即時、昨日の会見の撤回、あるいは謝罪をしなければならないと。

公共のメディアが、特定の宗教を擁護するんじゃねぇ。

信仰は自由、というルティス帝国憲法の一文を忘れたか。

「完全に帝国騎士団が悪者になってるわ…。こんな報道って…」

これには、シュノさんも絶句。

異例の事態だよねぇ。

正義の帝国騎士団様が、世間の悪者にされるなんてさ。

ざまぁ見ろとは思うけど。

帝国騎士団は、これだけの批判を浴びながら、デモを行う信徒達の逮捕をやめなかった。

逮捕すると言ったのだから、ここでそれを曲げることはしない。

意地を見せてくれるじゃないか。

ここで世論の声に負けて、寛容策を取らないところが、オルタンスらしい。

「…アイズ。俺達も、動きましょう」

帝国騎士団が、ここまで覚悟を決めたのだ。

ここで『青薔薇連合会』が日和ってるようじゃ、ルティス帝国一のマフィアの名が廃るというものだ。