やがて、再生が終わった。
「…」
「…」
「…zzz…」
アリューシャの寝息を聞きながら、しばし無言の一同。
しかし、改めてこう、聞いてみると。
俺、ド正論しか言ってなくて草生える。
最初に口を開いたのは、アシュトーリアさんであった。
「…成程。ルレイアが喧嘩を売った理由が分かったわ」
更に、アイズが。
「これは向こうが悪いね…。ルレイアがキレるのも無理はない」
「『天の光教』の教祖相手に、あんなに堂々と…!さすがルレイアね」
「噂には聞いていたが、なかなかクレイジーな宗教のようだな」
シュノさんとルリシヤの感想である。
で、アリューシャは。
「アリューシャ。終わったよ。起きなきゃ」
「ふみ~…」
アイズに揺り起こされるも、寝惚け眼のアリューシャ。
「…そいつ、もう廊下に放り出しておけ」
あらやだルルシー。過激派。
「会議終わったら、おやつあげるから。起きようね」
「はっ!ここは何処?アリューシャは誰?」
「アリューシャはアリューシャだよ」
「そうだったぜ!」
起きたようだな。
さすがアイズ。アリューシャの起こし方を心得ている。
「って、あれ?なんか聞いてなかった?もう終わったの?」
「…お前な…」
「やべぇ。アリューシャぜんっぜん覚えてねぇ…!」
覚えてないって言うか、そもそも聞いてないもんね。
しかし保護者アイズ、そこは抜かりない。
「大丈夫。アリューシャには、後で私が絵本を描いて説明しておくから」
「…お前がそうやって甘やかすから…」
「まぁまぁ、ルルシー。良いじゃないですか」
俺でさえ、うんざりするような内容だったんだからさ。
そりゃ寝たくもなるよ。
俺は二回目だから、余計に。
「話を戻すとして…。彼女の本を読んだときから思ってたけど、もし本当に『天の光教』と真っ向から敵対するとしたら、厄介だね」
「…ですね」
今回の敵は、重火器持って攻め込んできてくれる訳じゃない。
殴って蹴って斬って刈って、それで終わる相手じゃない。
俺達が相手にしなければならないのは、思想だ。
人の思想。
どうやって、人の思想を殺せば良い。
だからこそ、『天の光教』とは敵対したくなかったのだが…。
「…この様子なら、いずれにしても時を待たずして、彼らとは敵対することになってたわね」
と、アシュトーリアさん。
…そうなんだよなぁ。
『天の光教』は、明らかに国家転覆を望んでいる。
王候貴族を打倒して、ルティス帝国民『天の光教』を刷り込もうとしている。
当面のところは、打倒帝国騎士団ってところか。
帝国騎士団を打倒するのは彼らの勝手だし、俺達が関与するところではない。
だが、もし本当に『天の光教』がルティス帝国の天下を取るようなことがあれば。
『青薔薇連合会』の存在を、無視していてはくれないだろう。
いずれ、必ず敵対することになる。
これは革命に等しい。
まさか、ルティス帝国でも革命が起きるとはなぁ。
いい加減にしてくれよ。
俺はただ、俺の幸福を追求したいだけなのに。
何で、こう邪魔ばっかり入るんだろうなぁ。
「…」
「…」
「…zzz…」
アリューシャの寝息を聞きながら、しばし無言の一同。
しかし、改めてこう、聞いてみると。
俺、ド正論しか言ってなくて草生える。
最初に口を開いたのは、アシュトーリアさんであった。
「…成程。ルレイアが喧嘩を売った理由が分かったわ」
更に、アイズが。
「これは向こうが悪いね…。ルレイアがキレるのも無理はない」
「『天の光教』の教祖相手に、あんなに堂々と…!さすがルレイアね」
「噂には聞いていたが、なかなかクレイジーな宗教のようだな」
シュノさんとルリシヤの感想である。
で、アリューシャは。
「アリューシャ。終わったよ。起きなきゃ」
「ふみ~…」
アイズに揺り起こされるも、寝惚け眼のアリューシャ。
「…そいつ、もう廊下に放り出しておけ」
あらやだルルシー。過激派。
「会議終わったら、おやつあげるから。起きようね」
「はっ!ここは何処?アリューシャは誰?」
「アリューシャはアリューシャだよ」
「そうだったぜ!」
起きたようだな。
さすがアイズ。アリューシャの起こし方を心得ている。
「って、あれ?なんか聞いてなかった?もう終わったの?」
「…お前な…」
「やべぇ。アリューシャぜんっぜん覚えてねぇ…!」
覚えてないって言うか、そもそも聞いてないもんね。
しかし保護者アイズ、そこは抜かりない。
「大丈夫。アリューシャには、後で私が絵本を描いて説明しておくから」
「…お前がそうやって甘やかすから…」
「まぁまぁ、ルルシー。良いじゃないですか」
俺でさえ、うんざりするような内容だったんだからさ。
そりゃ寝たくもなるよ。
俺は二回目だから、余計に。
「話を戻すとして…。彼女の本を読んだときから思ってたけど、もし本当に『天の光教』と真っ向から敵対するとしたら、厄介だね」
「…ですね」
今回の敵は、重火器持って攻め込んできてくれる訳じゃない。
殴って蹴って斬って刈って、それで終わる相手じゃない。
俺達が相手にしなければならないのは、思想だ。
人の思想。
どうやって、人の思想を殺せば良い。
だからこそ、『天の光教』とは敵対したくなかったのだが…。
「…この様子なら、いずれにしても時を待たずして、彼らとは敵対することになってたわね」
と、アシュトーリアさん。
…そうなんだよなぁ。
『天の光教』は、明らかに国家転覆を望んでいる。
王候貴族を打倒して、ルティス帝国民『天の光教』を刷り込もうとしている。
当面のところは、打倒帝国騎士団ってところか。
帝国騎士団を打倒するのは彼らの勝手だし、俺達が関与するところではない。
だが、もし本当に『天の光教』がルティス帝国の天下を取るようなことがあれば。
『青薔薇連合会』の存在を、無視していてはくれないだろう。
いずれ、必ず敵対することになる。
これは革命に等しい。
まさか、ルティス帝国でも革命が起きるとはなぁ。
いい加減にしてくれよ。
俺はただ、俺の幸福を追求したいだけなのに。
何で、こう邪魔ばっかり入るんだろうなぁ。


