The previous night of the world revolution5~R.D.~

だからあくまで、許可制というのは、名目上の話。

「出来れば許可を取ってからやって欲しいけど、強制は出来ない」ってことだ。

まぁ、事前に許可を取っていた方が、自分達の主張の正当性は証明出来るな。

私達に事前にお役所に、これこれこういうことを主張するデモを行うと申し出て、ちゃんと許可をもらいましたよ、と言えば。

デモ隊には何ら疚しいところがない、ということを証明出来る。

とはいえ、これもあくまで、その方が望ましいってだけの話。

ただでさえ不況の波が襲い、国が揺れている今。

そのような形式にいちいち従ってる者が、どれだけいるか。

「成程…。つまり、許可がなくても、罪には問われないのね」

「今回の場合は、そうですね」

まぁ、あくまでこれは俺の私見なのだが。

法律家共がどういう判断をするかは、彼らにしか分からない。

「でもでも!でもさ!」

と、反論するアリューシャ。

「あいつら、行進するだけじゃねぇじゃん!建物に立て込もって、『ふほーしんにゅー』してるだろ?それは悪いんじゃねぇの?人ん家に勝手に入っちゃいけないんだぜ!」

そうだね。

人の家に勝手に入るのは駄目だね。

人の家…って言うか、公共の施設だけど。

「確かに、私有でない建物の占拠は犯罪です。ましてや美術館や遊園地に立て込もったら、営業妨害にもなりますからね」

「やっぱり!じゃあ、それで逮捕すれば良いじゃん!」

そうなんだよ。

それで逮捕出来たら、話も早かったんだよ。

でも、ここは判断が難しいところだ。

帝国騎士団が現状手をこまねいているのも、理解出来る。

あいつらも、判断に困っているのだ。

そりゃそうだろうと思う。

「ネックなのは、彼らが宗教団体だということです」

これが俺達のようなマフィアや、正義厨拗らせただけの学生の犯行なら、今頃彼らはあっさりと捕まって、事件は解決しているだろう。

それが出来ないのは、彼らが『天の光教』という名前の宗教団体であるからだ。