The previous night of the world revolution5~R.D.~

…世知辛い話だな。

「デモ隊の人達も同じなんだよ。昔のアリューシャみたいに生活に困ってるから、美術館や遊園地、ましてや貴族御用達の高級店なんて行けやしない」

「…!」

アリューシャも気づいたようだ。

「それなのに、美術館や遊園地は変わらずに営業してるでしょ?だから腹が立つんだよ。自分達が生活に困ってるのに、一部の富裕層はこんなところで贅沢してるー!ってね」

「確かに…そりゃ腹立つな!」

娯楽施設っていうのは、ある程度生活に余裕がある人間が行くところだ。

先日のライブだってそう。

先日集まった数千人の人々の中で、あのライブ会場まで、徒歩で来てた人が何人いると思う?

大抵の人が電車やバス、タクシーなんかを乗り継いでやって来たことだろう。

中には新幹線や飛行機を使って、全国各地から集まっていたはずだ。

日帰り出来る距離ならまだしも、遠くから来ている人々は、ライブ後近場のホテルに一泊して、翌日になってから帰ったことだろう。

ライブ会場でも、ライブ限定グッズの為に、金に糸目をつけず複数購入している人がたくさんいた。

そもそもライブ会場に入る為にも、チケット代を払わなければならないのだし。

『frontier』は今や、全国的に名の知れたアーティスト。

ましてや先日のライブは、毎年行われるライブツアーとは別の、一度限りの特別記念ライブだった。

生々しい話だが、チケット代もそれなりにふんだくってる。

チケット代、グッズ代、会場までの往復の交通費、宿泊料、食事代その他、諸々の費用がかかったはずだ。

その出費を「高い」と思うか、「大したことない」と思うかは、その人の経済観念によって様々だろうが。

不景気が続く今のご時世、多くの人にとっては、かなり奮発してライブに来たのではないだろうか。