そして、その日の夜。
わたしはお風呂上がりに寝室の大き過ぎるベッドでうつ伏せ状態で頬杖をつき、小説を読んでいた。
すると、階段を上って来る足音が聞こえてきた。
基がお風呂から上がって来たのだろう。
その足音は、寝室の入口で止まると、「わぁっ!」という驚く基の声が聞こえてきた。
「ベッド、でかっ!」
そう言って、寝室に入って来る基。
「デカ過ぎだよね。多分、キングサイズだよ。」
「だろうなぁ、、、」
「しかも、この布団のカバーとか花柄ってさぁ。完全にママの趣味。」
「こんなカーテン付きのベッドとか、宮殿にありそうなベッドだよなぁ。」
「これも絶対ママの趣味。」
基はベッドに腰を掛けると、部屋を見渡し「凄いなぁ、、、おじさん、設計に力入れ過ぎじゃない?」と苦笑いを浮かべていた。
「本当だよね。こんなに部屋もたくさんいらないし。」
「でも、有り難いなぁ。俺たちの為にこんな豪邸を建ててくれるなんて。」
そう言って、基はベッドに寝そべった。
「ねぇ、基って彼女居たことあるの?」
わたしが突然そう訊くと、基は「えっ?!何で?!」と驚くように起き上がった。
「そうゆう話、したことないじゃない?」
「あ、まぁ、、、そうだなぁ。正直言うと、彼女が居たことはない。ずっと勉強しかしてこなかったから。」
「じゃあ、童貞ってこと?」
わたしの言葉に基は恥ずかしそうにしながらも、肩を落として「はい、、、」と答えた。



