基が帰宅したのは、18時半頃だった。
まるで別人の家に来てしまったかのように挙動不審な様子でリビングに入って来る基。
「おかえり。」
ソファーに座ったままわたしがそう言うと、基は「た、ただいま。凄い家だなぁ、、、。」と呟くように言った。
「パパ、気合い入れすぎだよね。二人で住むには広過ぎる。」
基はスーツの上着を脱ぐと、天井を見上げ「天井、高っ!」と言った。
わたしと同じ事を言っている。
「ご飯食べる?リセが作ってくれたの。」
「え?リセさん来てくれたの?」
「うん、うちの家政婦もやってくれるって。」
「助かる〜。」
わたしは小説にしおりを挟み閉じると、テーブルの上に置き、キッチンへと向かった。
「あ、俺も手伝うよ!」
そう言って、基はダイニングテーブルの椅子に上着を掛けると、わたしについてキッチンへ入って来た。
「ただ、温めるだけよ?」
「でも、盛り付けたりとかあるだろ?二人でやった方が早い。」
そう言いながら、基はキッチンの棚を開け、皿やコップなどを出し始めた。



