Present〜天国に、届け〜

私は立ち聞きをするのは好きじゃないけれど、中から「笑実」という単語が聞こえ、足がピタリ、と動かなくなった。


聞いちゃいけない。


そう思うのに、足が動かない。


中の会話が聞こえてきて、思わず耳を傾けてしまう。

「ねー夢実ー


あんたさー、なんで波原笑実と仲良くしてんの?


あんな地味なやつ、ほっとけばいいのにー」


別にこの人達にどう思われても良かった。


けど、次の夢実の言葉が――グサリと、刺さった。


「えー?聞いちゃう?


だって〜、あんな地味で私よりブスなやつ見てると、面白くって〜


だって、面白くない?


私より秀でたとこもないのに、意地はって私にそっけなくしたりー


負けず嫌いなのかなー?」