ヒミツの恋―不倫―



『なあ、優木〜。』


『なんだよ。』



爽やかな図体でなよなよ話されるとイライラする。


『今日は真っ直ぐ部屋に戻れねえわ。不発の告白だったからな。俺、焦りすぎたかな…』


『そんな事、俺に漏らしてどうすんだよ。』


『まあな…。ってか優木は雪平の旦那の事どんな奴か知ってんの?』


『知らね。』



『俺らより年下だけど、すげぇ稼ぐ奴だぞ。雑誌から飛び出したような男だ。雪平も雑誌モデルみたいだけどな♪』


『そうかよ。ってかお前の歳知らねぇし、こんな所でペチャクチャ喋ってるほど暇じゃねぇ。』



本当なら今頃あずと…

くそっ。
なんでコイツと一緒にいるんだよ。


『まあ、毎日あずの顔見れるだけ幸せじゃん?またね。』




酔っ払いの遠藤を残して俺は部屋に戻った。