ヒミツの恋―不倫―

―あずさside―



2人で軽く手を繋いで歩く、とても自然に出来てる。


エレベーターに乗り、鏡に映った私たち

なかなかお似合いじゃん♪

『俺達って雰囲気似てるよね〜』

『そうかなっ?よくわかんないよ〜』


似てる所は…ないよね?
だけどテンポが合うのは事実。


コンビニに着いて中に入るり、
ドリンクコーナーに行くと見覚えのある顔…


……あっ、やばい!!
同じ会社の営業マン…


あきらかに見られちゃマズイな…


私は仁の後ろにそっと隠れようとした…のも虚しく



『雪平?あれ?……』


『あっ、遠藤さん!おはようございます〜お家この辺りなんですか?休みの日にバッタリなんて驚きました〜』


私は極力、何も質問されないように早口に会話を進めようとした。

あきらかに仁を見て、何か考えてる遠藤。


『雪平…俺ここの上に住んでるんだ。』

またチラっと仁の顔を見て

『また会社でな。』と感慨深げに言う。



『はい…あの…』

『黙っとくよ。誰にも言わないし。』



それだけ言って、遠藤さんはコンビニを出た。




私は何も無かったように、ドリンクを選ぶ。


先に口を開いたのは仁。




『今の人って昨日、駅であずが話してた人だよね?』

『あっそうだよ。いつも駅が一緒だから、よく話しながら帰るんだ。』


……あれ?



『あの人、ここのマンションって言ってなかった?だったら…あずの駅より二つ手前の駅じゃん。』


『そうだね…なんか変だね。』



『あずは鈍感だな〜。あの人あずに気があるんじゃね?さっき俺の顔見て淋しそうな顔してたし。』


仁が不機嫌に話してる。



『俺、旦那以外の男には嫉妬するからな』