7
〇ロランス王子の書斎(夜)
NA:
フロリアーナとジャン・バスチャン王子との見合いはうまくいき、近くブリアン・リオネール大国で、正式な婚約式が行われる予定だという情報がはいってきていた。
ロランス王子は大学から逃げて帰ったあの日のことを覚えている。あの日、彼はフロリアーナに会いたくて、屋敷に向かった。
ロラン「ただいま」
フロ「(うれしそうに)ロランス、お帰りなさい」
ロラン「学校を逃げだしてきたんだ」
フロ「どうして」
ロラン「勉強がきつすぎる。ついていけないんだ。友達もできないし」
フロ「そう」
ロラン「がっかりしないのかい」
フロ「わたしは勉強ができる人が好きというわけではないのよ。帰ってきてくれて、うれしいわ。ありがとう。とてもさみしかったから」
ロランス(独白)
「フロリアーナ、ぼくはジャン・バスチャンとの試合で、ぼこぼこにされるところを見られたくなかったのではないのだよ。きみのためなら、どんなに打たれたって、かまわないんだ。
でも、負けたぼくを見て、きみは言うだろう。わたしは強い人が好きなわけではないのよ。試合に負けてしまうような、弱い人が好きなのと。ぼくにはその声が聞こえてくる。ぼくはそのことに耐えられなかったんだよ。きみには、ずうっとかばってもらってきたからね。ぼくにだって、わずかだけど、プライドがあるんだ。
プリンセス・ラファエラなら、ぼくがドジを踏んだら、あきらさまにいやな顔をして、すぐにぼくのもとを去るだろう。
それでいいんだ。
ぼくはやがてひとりになり、誰とも再婚しないで、この人生を歩んでいくのだろう。そう思うと、負け惜しみではないけれど、心がおだやかになるんだ。元来、そうあるべきところに戻ったような気がする。
ぼくの人生は、フロリアーナ、きみと出会ってから、幸せすぎた。でもね、ぼくはそれに値する器の人間ではないのだよ。だから、これでいいんだ」
〇ロランス王子の書斎(夜)
NA:
フロリアーナとジャン・バスチャン王子との見合いはうまくいき、近くブリアン・リオネール大国で、正式な婚約式が行われる予定だという情報がはいってきていた。
ロランス王子は大学から逃げて帰ったあの日のことを覚えている。あの日、彼はフロリアーナに会いたくて、屋敷に向かった。
ロラン「ただいま」
フロ「(うれしそうに)ロランス、お帰りなさい」
ロラン「学校を逃げだしてきたんだ」
フロ「どうして」
ロラン「勉強がきつすぎる。ついていけないんだ。友達もできないし」
フロ「そう」
ロラン「がっかりしないのかい」
フロ「わたしは勉強ができる人が好きというわけではないのよ。帰ってきてくれて、うれしいわ。ありがとう。とてもさみしかったから」
ロランス(独白)
「フロリアーナ、ぼくはジャン・バスチャンとの試合で、ぼこぼこにされるところを見られたくなかったのではないのだよ。きみのためなら、どんなに打たれたって、かまわないんだ。
でも、負けたぼくを見て、きみは言うだろう。わたしは強い人が好きなわけではないのよ。試合に負けてしまうような、弱い人が好きなのと。ぼくにはその声が聞こえてくる。ぼくはそのことに耐えられなかったんだよ。きみには、ずうっとかばってもらってきたからね。ぼくにだって、わずかだけど、プライドがあるんだ。
プリンセス・ラファエラなら、ぼくがドジを踏んだら、あきらさまにいやな顔をして、すぐにぼくのもとを去るだろう。
それでいいんだ。
ぼくはやがてひとりになり、誰とも再婚しないで、この人生を歩んでいくのだろう。そう思うと、負け惜しみではないけれど、心がおだやかになるんだ。元来、そうあるべきところに戻ったような気がする。
ぼくの人生は、フロリアーナ、きみと出会ってから、幸せすぎた。でもね、ぼくはそれに値する器の人間ではないのだよ。だから、これでいいんだ」
