「はい、遅刻〜。」 休憩室へ駆け込んできた学生バイトの男の子を、 シフト表の挟まったファイルでバシンと叩いた。 そのあとの無邪気な笑顔に、 わたしの胸は大きく反応する。 彼は、河口祐介。28歳。 わたしの、はじめてのバイト先の店長。 わたしの、はじめて好きになった人。 「えぇ〜!今のはセーフでしょ店長!」 叩かれた男の子は、私と同じ高校一年生の遠藤くん。 確か、隣の高校だったかな。 一応本気で走ってきたらしく、荒い息を整えながら抗議していた。