しずくモチーフに包み込まれるように宝石が付いていた。
誕生日、知ってたんだ…。
知らないと思ってたのに。
会いたいって言ってくれたのは誕生日をお祝いしてくれるためで、ネックレスを渡すためだったなんて。
やっぱり歩ちゃんはずるい。
「…ふぇっ」
「泣くなよ」
「だって!」
「はいはい、嬉しいなー、よかったなー」
わたしの背中と頭に手を回して引き寄せ、すっぽり歩ちゃんの胸の中。
今度は赤ちゃんをあやすように泣いているわたしの背中をポンポンする。
歩ちゃんがわたしのためにお店に行って、選んでくれて、買ってきてくれたなんて考えるだけで嬉しすぎる。


