ギロリと目を細めて睨まれるけどそれすらも可愛い。
何だこの生き物は…!
愛おしすぎるー!
かっこいいだけじゃない歩ちゃんが居るなんて前の私だったら気づけなかった。
いろんな一面が見れて幸せ。
「雨が好きなんて言うから」
「だって好きなんだもん、歩ちゃん大好き」
「…わざと言ってるだろっ」
もっと赤く、熱くなった。
頬を包んでいる左手首を掴まれ手のひらに唇が触れる。
突然のことに心臓がうるさく高鳴り出した。
「ずるい…」
「大人ですから」
「ずるいずるいずるいっ」
「はいはい」
子どもをなだめるかのようにわたしの頭を撫でる。


