なんだか少し嬉しそうにわたしと天ヶ瀬くんを交互に見るなーちゃん。
「よし、連絡先交換しちゃお」
「は!?」
「雨、いい?」
「うん、わたしは全然大丈夫」
なーちゃんの突然の提案に驚く天ヶ瀬くん。
なーちゃんの友達なんだから変な人じゃないと思うし、助けてくれたし、いいかなーなんて思ったわたし。
「なに、交換、しなくていいの?」
「いや……比嘉さんがいいなら」
「じゃあ決まりね」なーちゃんはそう言って、わたしと天ヶ瀬くんにスマホを出すよう言う。
QRコードを読み込んで出てきたアカウントを追加する。
天ヶ瀬くんのアイコンは、バスケの試合をしている時に撮っ他であろう写真。
ボールを持って走る瞬間が切り取られていた。


