すべての愛を君だけに。


何で分かったんだろ…。

冬休みだしまだこの時間なら起きてるって思っても不思議じゃないのに。






『さて、なぜでしょうか』


「え?クイズなの?」






歩ちゃんの声が楽しそうに聞こえてきてわたしも笑みがこぼれてしまう。


うーん。
なんで家に電気ついてないってわかったか…。


勘で言ったか…でも確信してた言い方だったし。






「まさか…っ」






わたしはベッドから降りて部屋のカーテンを開ける。


向かいの家の電気もついてない。


外は街灯だけが住宅街を照らしていた。


下を向いて玄関あたりを見る。


玄関の前に、黒い1台の車が停まっているのが見えた瞬間窓を開ける。