突然声をかけられて声が上ずってしまいそうになる。 笑顔を浮かべた沙織先生はさっきまで歩ちゃんを見ていたのにわたしへと視線を向けていた。 「今度はわたしともご飯行こ!」 「ぜひ」 「ほんとー?ずっと雨ちゃんと行きたいって歩に言ってるのに聞いてくれなくて」 嘘だ…。 文化祭の時、行きたくないって言った。 誤魔化してくれてたのかな。 「あ、そうだ歩。こないだ言ってた部屋の芳香剤やつ、今日買ってきたんだー。開けて置いといていい?」 「ん、飯食って雨送ったら帰るから」 「わかった、待ってる」