微笑んで軽く頭を下げて隣を通り過ぎる雨をすぐに目で追いかける。
なんだよ今の
……なんだよ、望月先生って。
望月先生なんて呼んだことねーだろ。
「歩先生、おはよー!」
「…おはよう」
「先生、怖い顔してるよ!笑って笑ってー!」
そうだ、しっかりしないと。
ふーっと呼吸をして何も無かった振りをする。
仕事に集中する。
でもずっとさっきのことを考えていた。
雨は雨なりに考えての行動だと思う…。
だけど、なんか納得いかない。
なんだよ…この気持ちは。
「雨!」
「あ、慶くん」
「荷物、持つよ」
「大丈夫だよ」
「いいから、重いだろ」
いつからかよく雨と天ヶ瀬が一緒にいるところを見るようになった。
授業が終わり教室を出た時、廊下でダンボールを抱える雨を見た。


