しばらく泣き続けていると外が真っ暗になっているのに気がついた。 そろそろ家、帰らないと。 どうせ、家でも居場所なんてない。 お母さんは私のことなんてもう見たくないだろう。 でも、帰らなきゃいけない。 さっきとまったはずの涙がまた溢れ出てきた。 まだ止まらない涙を乱暴に拭って顔を隠しながら家への道を走る。 「きゃっ!」 前を見ずに走っていたせいで誰かにぶつかってしまった。 「すっ、すみません!」 泣いた顔を見られたくなくて謝ってすぐに走り去ろうとする。