拓海くんからのお願いというのは、巷でセレブ学園と呼ばれている学校、"輝石学園"についてきてほしいというものだった。
私も最初は何のことかわからなかったけど、詳しく話を聞いてみると5人は輝石学園に通う生徒で私に確認してほしいことがあるらしい。
確認してほしいことが何なのかはわからないけど、みんな真剣な表情だったからついて行くべきだよね。
家に帰りたくないという本音を押しつぶすように無理やり理由をつけていることに薄々気が付きながらも拓海くんがいつの間にか用意してくれていた車にみんなで乗り込む。
拓海くんが用意してくれた車は、とても大きくおそらくリムジンというものなんだと思う。
運転手さんが付いているところを見るに輝石学園に通うみんなが相当なお金持ちであると実感する。
そういえば、情報に疎い私でも名前を聞いたことがあるような家柄の人たちなんだよね、お金持ちなのは納得だ……。
車に乗り込んでから15分ほど暗い森の中を進むと、真っ白な塀に囲まれたお城のような建物が姿を現した。
ここが、輝石学園……あまりに大きすぎる校舎にセレブ学園といわれる理由が分かった気がする。
それにしても、セレブ学園ともいわれている学校がどうしてこんな目立たない森の奥にあるんだろう?
