少し視線をあげると微笑みを浮かべる王子様キャラの人と目があった。
「もしよかったらなにがあったのか僕たちに教えてくれない?無理やり聞くつもりは無いけど僕たちに出来ることがあるならやりたい」
真剣で優しい瞳……。
この人たちになら話せそうかもしれない。
そうして私は少しずつ今まであった出来事をみんなに話した。
私が話している間、みんなはとても真剣に聞いてくれていた。
名前……いつも私が名乗るとみんな少し変な反応をされる。
この人たちも態度が変わってしまうのでは無いかと思って口ごもってしまう。
やっぱ私、ダメだな……。
「名前聞くときは名乗ってからの方がいい」
私の様子に気づいたのか黒髪さんがいう。
「あっ!そうだね。気づかいが足りなくてごめんね、僕はーーー」
「オレは黒玉琉弥」
王子様キャラの人が言おうとしたのを黒髪さんが遮って言った。
