目の前にある重い扉をおす。
「ただいま」
「……はぁ、なに?また帰ってきたわけ?あんたがいなければあたしはあの人のところにいけたのに!!」
どうしたのかな……?今日はいつにも増して機嫌が悪い。
いつもは私が帰ってきても無視して視界にいれないようにしてるのに、今日は帰ってきた瞬間私のほうをキッと睨みつけてヒステリックに叫んでいる。
「どっ、どうしたの?お母さん、大丈夫?」
「はぁ、うるさいわね。……全部あいつとあんたが悪いのよ。あんたさえいなきゃ私は今頃あの人と幸せになれてた!」
昔の話を私のせいにするなんてあまりにも酷すぎるよ。
私さえいなければなんてわかってたことをこうもハッキリ言われるとさすがに傷つくなぁ……。
さすがにもう、限界かも……。
