世界はそれを愛と呼ぶ



どうやって慰めれば良いのか。
鷹遠の生まれ変わりなら、見つけられる自信がある。
でも、ふたりの子は……何も情報が無さすぎる。

そう思っていると。

『─母様、そろそろ、彼女を現世に返して下さい。じゃないと、彼女が向こうで生きていけなくなる』

ふわっと、上から舞い降りてくるように、男性がひとり。

『帰ってくるの、遅くなりました。すみません。要様に与えられたものなので、要様が、その魂が現世にいない限り、ここへの道を見つけられなくて。100年程かかりました』

困った顔で笑う男性は、

『しかも、御園家からは入れないし。致し方なし、鬼の里へ行きましたけど、要様の策はすごくて。死にかけたなぁ』

それでいてどこか楽しそうに、神夜を抱き締める。

『要様から継いだ”後始末”、ちゃんとこなしたんですよ。いっぱい褒めてくださいね、母様』

「…………っ、あなた」

『なんですか、母様』

「どうしてっ」

『要様の生まれ変わりが、要様の能力を完全に超したんですよ。だから、ここに来られたんです。早く母様も輪廻に還って、父様に会う準備をしましょ』

「え?え、えっ?」

『戸惑ってる場合じゃないですよ〜。ほら、沙耶さんも!帰りましょ!じゃないと、もう3日は経ちます』

どうして急に、とか、誰だとか、今の状況が理解も納得も出来なさすぎて聴きたくなるが、それ以上に

「3日!?」

こっちの方がびっくりすぎて、全部吹っ飛びそう。

『細かい話はあと!とりあえず、帰りましょ!』

ぐいっ、と、半ば強引に手を引かれ、沙耶はまた意識を無くすことになる。

引かれたその手は現実を教えるように、温度があった。