世界はそれを愛と呼ぶ




「─なあ、相馬」

「ん?」

「お前、沙耶が好きか?」

それは、

「……」

薫からしたら、純粋な疑問だったのだろう。

「共に、修羅の道を歩く覚悟なら」

だから、相馬は言葉にしなかった。
御園の起源を話したあの日から、彼女を求める心は焦がれ、何に変えても守りたい欲が、相馬の頭を蹂躙する。

薫は答えに満足したのか、珍しく小さく笑う。
相馬は沙耶を抱く腕に軽く力を込め、微笑んだ。