世界はそれを愛と呼ぶ




「……とりあえず、黒宮茉白に接触した人物がいないかを確認する。水樹と氷月は安全の為、今は動くな」

「兄さん」

「ちゃんと協力はしてもらう。嘘じゃなく、今、俺の頭の中に組み立てられた仮説が本当ならば、かなり面倒臭いことになりそうだから」

ひとりで大丈夫、なんて、今度こそ言った時には、この双子は暴走しかねない。
相馬が微笑んで約束すると、双子は少しムッとした顔をした後、

「兄さんがひとりで動いたら、とりあえず、薫に暴れてもらうから」

と、水樹が言う。

「え、俺?」

「うん。だってどう考えても、桜誘拐事件も関係してるから。暴れられるでしょ」

「殺していいなら」

「いいでしょ」

「よくない!それ結局、俺が大変になるやつ!」

サラッと了承する薫に、適当な水樹、思わず突っ込んでしまって、光輝には笑われる。

「ふたりは、相馬が大好きだもんね」

「もちろん」

「大切な兄さんだよ」

真面目に答えるふたりに気恥しさを感じていると、千歳も笑いながら。

「とりあえず、相模兄さんと甲斐兄さんは出かけたからね」

と、事後報告。

嫌な予感がして、「どこに……?」と聞くと。

「相模兄さんは、雪さんのとこ。甲斐兄さんは陽向さん」

─その一言で、明日にはある程度、8割型の情報が明らかになっているんだろうなぁ、と、相馬は思った。