御曹司に一年間ほぼ軟禁状態の生活をさせられました。でも、幸せなのでかまいません。




「·····弟が来た時、聞いてたんだね?」


私が頷くと、シオンさんは私の頭を撫でながら、話してくれた。


「俺は親の決めた人とは結婚しないよ。ずっと断り続けてたんだ。それに、会社のために結婚なんて馬鹿げてる。俺は、結婚するなら·····」


シオンさんは私を見つめる。その目は、本当に愛おしそうにしていて·····。


「リイナちゃんと結婚したいんだ」


そう、答えてくれたのだった──。