「と、いうわけで~!お二人にはこれから仲を深めるデート兼・祭りのテーマカラー決めとなる小物の買い出しに行ってもらうよ~!」
相変わらずテンションがおかしい男だな。
「顔に出てるよ~」
何!?
「嫌だって」
「それは読み間違いだな。お前のテンションがおかしいと思ってるんだ」
こいつも意外と顔に出るんだよな。ショックを受けている。でも、気の置けない大切な友人だ。
「お二人は、仲がいいんですね」
オレガリロがふっと笑う。私も口角を上げる。
「親友だからね」
「オレガリロ!探したんだから!」
突然誰かが割り入った。
「あれ、ビオネタ?」
「あれ、じゃありません!仕事放り出して黙っていなくなるなんて!」
オレガリロの奥さんのビオネタさんだった。相変わらずオレガリロが怒られている。どうしてしっかり者のこの人と軽いお調子者タイプのオレガリロは息が合うのか。
「悪い!後は二人で頼む!」
あれよあれよという間にオレガリロは引っ張られていった。