「シルベントレー!!」
大声で叫ばなくても聞いているぞ、今は。
「お前の結婚相手に応募した人がいたぞ。あとはお前さえよければだな!」
変わった人がいたものだな。
「反応薄いな」
まあ、そんなことだろうと思ったからな。どうせ誰もいないだろうと思ったから...な...?
「いたのか!?」
私相手に結婚したいと思った人が!?
「...時差」
オレガリロのツッコミは丁重に無視するとしても、本当にいたのか。どんな人なんだ?
「宮廷料理人のレオラディアという女性だ」
......心を読まれたのか?多分、偶然だよな、うん。
「変わり者とも言われるような癖の強い子だからそのつもりでな」
あれ?
「私がこの話受ける前提?」
「当たり前だろ」
しかも即答。
「お前が結婚しなければ、誰が結婚するんだい?」
...オレガリロに反論できないのは初めてだな。私が結婚するしかないのか...。
「......こんな暗い顔して結婚の話を聞く人は初めてだな」
「望んでするわけではないからな!」
「......早」
なぜこんなところでボケツッコミをしなければならないんだ。
「まあ、とにかく会ってみろ」

