うまく言葉に言い表せないというのは、まさにこのことを言うのだろう。
さっきからずっと、「他人のせいにしてきた」とばかり言っている。その通りだ。その通りなんだけど。

私が嫌な思いをするのは他人のせい。
私がなんにもできないのは他人のせい。
私に友達ができないのも、うまく話せないのも、全部全部他人のせいなんだと思っていたのだ。

今になっては、努力しなかった私が悪いんだってわかってるけど――いや、あの頃だってわかっていた。

そんな現実から目を背けて、他人のせいにしてきたんだ。

本当にため息しか出ない。


その成れの果てが私だ。
結局何も変わりはしないまま、小説家になって大して面白くもない小説を書いている。

今日は何かネタを得たり、言葉の使い方などを勉強するために図書館に足を運んでいた。
そして、外の景色がよく見える窓の前にある椅子に腰掛け、本を読んでいたところ――幼い頃の記憶が蘇ってきた。


私は胸に苦いものを残したまま、ため息を一つ、二つ。
そしてまた物語の世界へと浸るのだった。